大ヒットドラマ「家政婦のミタ」の主題歌「やさしくなりたい」で確かな人気を得たシンガー・ソングライター斉藤和義(45)の新曲が18日、発表された。「月光」(5月2日発売)で、オダギリジョー(36)主演のフジテレビ系連続ドラマ「家族のうた」(4月15日スタート、日曜午後9時)の主題歌に起用される。「ミタ」旋風にも背中を押され、トップミュージシャンの仲間入りを果たした斉藤。新曲は前作を上回るヒットも期待される。

 新曲「月光」は、アップテンポだった「やさしくなりたい」とは一変。アコースティックギターとハーモニカの音色が印象的なミディアムテンポのロックナンバーに仕上がっている。もともと高い音楽性が評価されてきただけに、幅の広さもあらためて感じさせることになりそうだ。

 日本テレビ系連続ドラマ「家政婦のミタ」人気でファン層を一気に広げた。同ドラマは最高視聴率40%を記録。その主題歌だった前作「やさしくなりたい」は昨年11月に発売された。うなぎ上りの視聴率に後押しもされ、その歌声は多くの視聴者の耳に残った。CDは15万枚を売り上げ、ダウンロード数は150万を突破。自身の過去最高の売り上げを記録するとともに、ロングヒットを続ける同曲は、斉藤にとって初めての連続ドラマ主題歌だった。

 ヒットの余韻も残る中で発表される新曲は、ドラマの脚本を読んで書き下ろした。ドラマは、落ちぶれたロック歌手が3人の子供に振り回されながら、家族のために奔走するうち、再び成功のきっかけをつかむ姿を描いていく。フジテレビ鹿内植プロデューサーからは「主人公が子供たち、家族に向けてラブソングを歌うようなイメージで」と依頼された。斉藤は「主人公と自分が思うロックンローラー像を重ねて作りました」と話している。鹿内プロデューサーは「ドラマの内容にとどまらず、家族との多くの場面が思い出され胸に響くものがありました。最高の『家族のうた』を表現していただけました」と強い手ごたえを得ている。

 斉藤は「やさしくなりたい」のヒットで、その名は一気に全国区になった。新たなファンも獲得した中で「月光」も、ドラマとの相乗効果が期待される。CD発売に先駆け、ドラマ放送開始日の4月15日から、着うた配信を開始する予定。