退社した個人事務所社長との確執が表面化した小林幸子(58)が7日、この問題について初めて語った。都内の自宅前で取材陣に対し、騒動について謝罪。早ければ週明けにも釈明の場を設ける意向を明かした。代理人の弁護士がこの日、マスコミ各社に向け、騒動の経緯を説明したファクスを送付。退社にあたって慰労金支給を申し出たが、金額に不満を示したためやむなく解任したと説明。小林の夫、林明男氏(49)の事務所経営への関与も否定した。前社長側との見解の相違が浮き彫りになった。

 小林は、7日午後3時すぎ、ドラマ収録に向かうため自宅を出たところ、待ち構えていた取材陣に囲まれた。「ご心配をお掛けして申し訳ありません」とマスコミを通じて、心配するファンに謝罪した。さらに「私は真実をきちんとお話しさせていただきたいと思います」と述べ、釈明の場を設ける意向を示した。

 取材陣から「仕事への影響はありませんか」と聞かれると、「全然ありません」と否定した。

 個人事務所「幸子プロモーション」の関根良江前社長の退社が報じられたのは今月5日。小林は、予定していたラジオ番組の収録をキャンセルするなど、この日まで沈黙を守ってきた。この日は、ほぼ一方的に騒動について言及しただけで、そのまま仕事先に向かう車に乗り込んだ。関係者によると、小林本人は「このままで事態は収束しない。きちんと話をしなければ」と話しているという。

 またこの日、自分の思いをしたためた自筆のファクスをマスコミ各社に送付。さらに小林の代理人を務める弁護士が、騒動の経緯について説明する文書も送った。その中で小林側は、小林が以前から前社長らと経営について方針の相違が生じ、今年初めから協議を進めてきたとしている。前社長らが退社の意向を示したので、慰労金の支給を決め、金額も提示したという。

 これに対して前社長側が金額に納得しなかったため、やむなく解任したと説明。小林の夫の林氏が事務所の経営に今後関与する可能性が報道されているが、関与していく意思も予定もないと否定した。

 これらの説明は前社長側の主張と食い違っており、現在も双方で弁護士を介して協議をしている。

 新曲「絆坂(きずなさか)」(6月6日発売)や、6月の名古屋・御園座公演は予定通り開催されるが、来年の50周年記念公演の開催は白紙となっている。釈明の場で小林が何を語るのか、注目される。

 ◆小林幸子騒動

 5日発売の週刊新潮が「幸子プロモーション」の関根良江社長ら女性役員2人が3月いっぱいで退社したと報道。関根社長はNHK紅白歌合戦の巨大衣装をともに考案し、30年以上も小林を支えた名物社長。退社の背景には小林の夫の林明男氏が事務所運営などに口を出して、関根氏らと関係が悪化したともいわれる。今年2月には紅白の衣装代をめぐり林氏が「なぜこんなに高いのか」と指摘。その後、関根社長に辞任を迫ったといわれている。