東京スカイツリーが開業を迎えた22日、地元では芸能人が参加したイベントも開催された。ツリー近くの商業施設には、林家三平(41)らがプロデュースした居酒屋「そらまち亭」がオープン。三平もセレモニーに駆けつけた。ほかにもラジオ局主催のイベントも行われ、スカイツリー開業を盛り上げた。

 スカイツリーのお膝元にある商業施設「ソラマチ」に軽快な寄席ばやしが流れた。江戸味楽茶屋「そらまち亭」で毎日2回行われる「雲の上寄席」。オープン記念の獅子舞に続き、登場したのは林家三平。客席を通って現れると、握手攻めにあい、「落語界で一番幸せな男」と自己紹介。「サッチャン」コールが起こり、「サッチャンといっても、小林幸子さんじゃないですよ、国分佐智子です」と満員の客の笑いを誘った。

 3年前、初代林家三平夫人の海老名香葉子さん(78)に「食事をしながら落語を楽しめる店をしたいので協力してほしい」と依頼があった。香葉子さんは「スカイツリーは日本中の注目が集まる場所。そこに来る人の一部でも伝統芸である落語を見てほしいと思った」と快諾した。林家一門の所属事務所「ねぎし三平堂」が全面協力し、高座は江戸時代の寄席とほぼ同じ大きさで再現された総ヒノキ造りの本格的なもので、三平も「お客さんとの距離が近くて、アットホームな感じがする。お客さんとコミュニケーションを取りながら、演じられるのもいい」。

 雲の上寄席は365日、休みなしで開催される。今後も三平や林家たい平をはじめとした林家一門のほか、柳亭市馬、江戸家猫八、金原亭世之介、三遊亭王楽ら人気落語家らが続々と出演する予定。三平は「ここで落語を聞いた人が定席に来てくれれば。僕もできるだけ出演します」と話した。【林尚之】

 ◆雲の上寄席

 そらまち亭で午後6時半と同9時の毎日2回開催される。出演は基本的に2人で約30分。そらまち亭の営業は午前11時から午後4時半、午後5時から同11時。問い合わせは【電話】03・5809・7047。