プロ野球元投手の工藤公康氏(49=日刊スポーツ評論家)が、今年のテレビ朝日系「熱闘甲子園」(8月8日スタート、午後11時台)キャスターに決まったことが21日、分かった。昨年までの栗山英樹氏が日本ハム監督に就任したことから、制作のABCテレビが、今年2月末に工藤氏に打診。元甲子園のヒーローがこの夏、“甲子園の顔”として聖地へ戻る。

 「熱闘-」は1981年(昭56)にレギュラー化された。くしくも同年、工藤氏は名古屋電気(現・愛工大名電)のエースとして甲子園の土を踏み、ノーヒットノーランを達成。準決勝まで進んだ。元甲子園球児のキャスターは、96年の俳優美木良介(岡山東商、74年春出場)以来2人目で、ポスター撮影も済ませている工藤氏は「特別な場所。甲子園にきて力を発揮できて、ひとつ大きくなれた。背筋がピンとなる。入場行進を思い出しました」と話した。

 工藤氏の起用を決めた川端良和プロデューサー(47)は「経験した者にしか分からない視線がある。栗山さんは兄貴的な目線でしたが、工藤さんには父親的な目で甲子園の厳しさ、すばらしさを伝えてほしい」と話している。