イチロー外野手(38)と親交あるタレントたちも24日、マリナーズからヤンキースへの電撃移籍に驚いた。毎年シアトルで会うという落語家桂米助(64)は、会見で目を潤ませたイチローが悔しさを抱いていると感じ取った。

 イチローと親交が深い桂米助は「驚きが一番だけど、会見で見せた涙は悔し涙だと思う」と心情を思いやった。

 もともとメジャーリーグの大ファンで、イチローも大好きだった。ここ8年間は、決まって夏にマリナーズの本拠地シアトルに行き、球場のグラウンドで会うなどしてきた。この日は「イチローがいたからマリナーズのファンだったけど、もうファンはやめたよ」ときっぱり。さらに「『51』を永久欠番にするまでマリナーズにいると思っていた。でも最近は球団側が『若手に切り替える』と言ったり、地元マスコミも『イチローがいるからマリナーズがダメなんだ』と書くなど長い間チームを支えてきたイチローのプライドを傷つけることが多かった。会見の涙は離れる寂しさよりも悔しさの涙だったと思う」と話した。

 しかし、強いヤンキースへの移籍で期待も増している。「条件が厳しければ、厳しいほどモチベーションが上がる選手。ワールドシリーズが狙えるチームだから、ワールドシリーズMVPになってほしい。ア・リーグMVP、オールスターMVPにもなっているイチローならできるはず」と快挙達成に期待を寄せた。

 今年も8月中旬にシアトル行きを予定していた。「シアトルはやめますが、ヤンキースがワールドシリーズに行けば、ぜひニューヨークに応援に行くつもり。夢が広がる移籍と考えたいな」と話した。