とんねるずの石橋貴明(50)木梨憲武(50)が15日、テレビ東京に“毒舌”を噴射した。

 とんねるずの生誕50周年と同局開局50周年へ向けての記念スペシャルバラエティー「ハレバレとんねるず

 略してテレとん」(9月10日午後8時54分)の収録を兼ねてこの日、2人そろって初めて同社に足を踏み入れたが、ロビーにあった「視聴率9・3%」を祝う張り紙を目にした石橋は早速、「9・3%でこんなに?

 フジテレビだったら18%とかですよ」と突っ込み。楽屋でも「窓がない…。独房みたいじゃない?」と指摘した。伊藤隆行プロデューサー(39)が「窓のある楽屋は1つもございません」と明かすと、木梨と「えーっ」と声をそろえて仰天した。

 アナウンス室でも暴れた。元モーニング娘。の紺野あさ美アナ(25)を見つけるや「もう、(写真週刊誌に)撮られてたよね」と石橋。さらに昨年、プロ卓球選手と同局社員との「二股交際疑惑」が報じられた相内優香アナ(26)がいないことに気づくや、アナウンス部長を見つけ「いたら危ないアナウンサーは全員退避させたんですか?」と困らせていた。

 一方で、木梨は「こちらの建物も借りてるそうです。なんとか(自社ビルを)買えるように頑張りたい」と経営事情まで指摘。これには見学していた大勢の社員も爆笑だった。

 ここまでバカにされても、テレビ東京側は2人を初めて出演させた意義を重く感じている。これまで他の民放キー局に出演している様子を指をくわえて見るしかなかったが、番組のコンセプトに同調して2人が出演を快諾。同局にとっては、この番組を1964年(昭39)の開局以来続く全日視聴率最下位から脱出に向けた起爆剤にしたい考えだ。石橋は「え~、制作局がとても停滞してました。これじゃ目の前のTBSも抜けません」と言いつつも、「まずは我々の番組で追い抜いていきたい」と、愛情を持ってテレ東に協力していく構えだ。【三須一紀】

 ◆ハレバレとんねるず

 略してテレとん

 石橋と木梨は、帝京高を卒業した80年3月にアマチュアコンビとしてテレビ東京の視聴者参加型バラエティー「ドバドバ大爆弾」に出演。それから32年、そろって同局番組に出演することはなかったが、互いに「50歳前後」という縁と、本気で上を目指すという同局の覚悟を知り出演を決めた。今回も「ドバドバ-」で行った視聴者参加型100万円獲得ゲームを、当時の収録場所である茨城県取手市民会館で今月29日に行うなど、原点に立ち返った番組。

 ◆テレビ東京

 1964年(昭39)4月12日、科学技術学園工業高(現科学技術学園高)が開校し、授業放送を開始したことがきっかけで開局。他のキー局は50年代に開局しており、開局の遅れで視聴率戦争に乗り遅れたともいわれている。しかし、90年代からターゲットを明確に絞った番組編成が評価され始めた。昨年度の全日視聴率は2・7%だったが、本年度の4~6月では2・9%と微増。4位のTBSが昨年度6・8%から4月クールは6・6%と微減しており、差はわずかに縮まっている。