急性感音難聴と外リンパ瘻(ろう)などのため音楽活動の無期限休止を決めたロックバンド、エレファントカシマシのボーカル宮本浩次(46)が14日、東京・日比谷野外大音楽堂で、ファンに向かって思いを直接伝えた。満足に歌える状態ではなかったが、新曲「ズレてる方がいい」など12曲を歌った。

 病気判明で当初は中止の予定だったが、宮本の強い希望で実現したステージ。「今日も本当にやめようと思っていました。皆さんごめんね。でも来て良かったと思ってます」。耳への負担を考え、ギター弾き語りなどで歌ったが、新曲を最後にバンド演奏で歌った。ファン3000人は心配そうな視線を送りながら、宮本の思いに応えるかのように大きな拍手を送った。

 既に手術も受け、日常生活には支障がないまでに回復した。「爆音がまだ怖いので、しばらくライブはお休み」と言いながらも「絶対に戻ってまいります。また会おう!」と約束してステージを後にした。