シンガー・ソングライター松任谷由実(58)が念願の共演に笑顔を見せた。29日にパシフィコ横浜で、デビュー40周年記念ライブを行った。全国4都市6公演のツアー公演で、英ロックバンドのプロコル・ハルムと共演する異色ステージ。同バンドは松任谷にとって「音楽の原点になった」と公言する、憧れの存在だ。この日もステージで「ものすごく緊張していて、キャリアは40年も積んだはずなのに、何の役にも立ってないみたい。今はまるでデビューコンサートの時みたい」と感激の表情を見せた。

 13歳の時に、同バンドの代表曲「青い影」を聴いて衝撃を受けた。これが、曲を作り始めるきっかけになったという。20日に発売されたばかりの40周年記念ベストアルバム「日本の恋と、ユーミンと。」の収録曲として「青い影」を選び、同バンドとレコーディングも行った。今年4月、自ら手紙をしたため、ステージ共演を依頼。快諾を得て、「松任谷由実&プロコル・ハルムツアー

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 Beginning-」と名付けた今回のツアーが実現した。

 松任谷は、ヨーロッパの古いホテルのロビーをイメージしたステージセットに立ち、「この日のことは、間違いなく人生最後の日まで持っていくことになると思うんです。皆さんにはその証人になってもらって」と感動を言葉にした。

 名曲「やさしさに包まれたなら」や、ライブでは96年以来というデビュー曲「返事はいらない」、プロコル・ハルムとの共演で「青い影」など25曲を歌った。

 ベストアルバム「日本の恋と、ユーミンと。」は発売1週間で約33万枚を売り上げ、話題になっている。