5日に57歳で亡くなった歌舞伎俳優中村勘三郎さんの葬儀・告別式が11日、東京・文京区の自宅で行われた。<喪主あいさつ>

 本日はお忙しい中、お寒い中、主人の父の密葬にご参加くださいまして誠にありがとうございます。短い人生でありましたが、すばらしい先輩、後輩、仕事仲間、お友達、ファンの方たちに囲まれて楽しい人生、すてきな人生、かっこいい人生をまっとうすることができたと思います。

 彼は、父は、ICUでの131日間、回復することを信じて闘い抜きました。心が折れそうになる家族を時に励ましてくれさえしました。11月の初旬に3カ月ぶりに声を出すことができました。そのときの言葉が、「好江、雅行、隆行、愛、七緒八」、そして「ありがとう」でございました。

 大きな、大きな光を失ってしまいました。彼が残してくれた偉大なる愛情を心のお守りにして、彼を愛してくださった皆様に少しでもご恩返しができるようにしていくことが、私どもの使命だと思います。皆さん本当に、主人を、父を大切に愛してくださって、ありがとうございました。波野哲明を主人に、そして父に持てたことを私たちは誇りに思っています。

 最後にもう1度、ありがとうございました。

 2012年12月11日、雅行、隆行、好江

 代読=元フジテレビアナウンサー野間脩平氏