34年連続34回目のNHK紅白歌合戦出場を逃した演歌歌手小林幸子(59)が30日、医療関係会社社長の夫林明男氏と、成田空港発の航空機でオーストリアへ旅立った。早朝、空港に現れた小林は、日刊スポーツの直撃取材に驚きながらも笑顔で対応。前日29日の紅白リハーサルで、小林をほうふつさせる豪華衣装を披露した水森かおり(39)にエールを送った。

 午前8時20分、小林は林氏とともに空港に到着した。白のロールスロイスの後部座席から降り立った。待ち構える記者を見て一瞬、驚きはしたものの、すぐに「おはようございます。よろしくお願いします」と取材を受ける覚悟を決め、笑顔になった。

 実は早朝とあって小林は、この時点で水森の演出内容を知なかった。そこで、日刊スポーツ芸能面を見せると、目をパチクリ。まず、「水森かおり

 幸子お株奪った」の見出しに反応した。

 「私の『お株』って書いてくれるのがうれしい…」

 続けて高さ6メートル30センチの特大衣装の写真を指さして、「こういう感じだと、(衣装が)大きすぎて顔が全然見えなくなっちゃうのよね」と、経験を基に苦笑いした。その上で言った。

 「いいんじゃないですか。パフォーマンスを楽しんでいただきたいです。紅白はお祭りみたいなものなので、歌う方も見て下さる方も、みんなが楽しめれば」

 今年は、個人事務所をめぐる騒動や紅白落選など逆風にさらされたが、「もうサッパリしています。旅行を楽しみにしています」とキッパリ。オーストリアではウィーンや、ザルツブルクなどに滞在するという。取材を受けた後も、吹っ切れたように笑った小林は「なんか新婚旅行みたい。行ってきま~す」と言い残し、機上の人になった。【上岡豊】