【ロサンゼルス15日(日本時間16日)=千歳香奈子通信員】遺伝性のがんの予防措置として両乳腺切除手術を受けた米女優アンジェリーナ・ジョリー(37)が、卵巣摘出手術を受ける意向でいることを、米メディアが伝えた。ジョリーは今月、パートナーで米俳優のブラッド・ピット(49)とカンヌ映画祭に出席する予定だが、早い段階での卵巣摘出手術を望んでいるという。ジョリーは06年に女児、08年に男女の双子を出産している。

 ジョリーは、乳がんと卵巣がんの発症率が高くなる「BRCA1」という遺伝子の変異があることを知り、母親も07年に乳がんで亡くなっているため、今年2月に最初の乳腺切除手術を受けた。先月27日、乳房再建手術を受け治療を終えた。今月14日にニューヨーク・タイムズに寄稿した論説で、ジョリーは「乳房切除手術を先に受けたのは、乳がんにかかるリスクの方が卵巣がんより高かったからと、手術が複雑だったため」と、卵巣摘出手術も受ける意向を示唆している。

 また、この日までに手術を担当した医師もブログで手術に至る経緯や、ジョリーが手術4日後に仕事復帰したタフさをつづった。

 ジョリーは、カンヌ映画祭後に南フランスでピットと挙式するのではと報じられていたが、当面は治療に専念するとみられている。