漫談家綾小路きみまろ(62)が「生涯現役」を宣言した。きみまろは、2年9カ月ぶりとなるCD「爆笑スーパーライブ第5集!

 ~いろいろ言うけど、気にしてね!?~」発売記念イベントを17日、都内で行った。最近10年でライブは1000回以上に達し、CDとDVDの総売り上げは510万枚を突破。決して体調は万全ではないが、今後について、あらためて意欲を示した。

 「体力が続く限り、ろれつが回る限り、倒れるまでやりたい」。03年以降、毎年100本以上ライブをこなしてきた。チケットは全てが完売。「後ろのお客さんに伝わらないから」と2000人以上収容の会場では公演しないこだわりも持っている。

 ステージは過酷だ。60分以上も立ったまま、右に左に所狭しと駆け回る。水も飲めない。今は、尿酸値が高く、持病の痛風も薬で抑えてステージに立つ日々が続く。人気はうれしいが「お客さんが連日満杯。これが、いつまで続くのだろう」と重圧も感じている。それでもこの日はきっぱり言った。「ろれつ、歯切れが若い頃に比べて少し落ちてる。でも、ジョギングしながら、気力で頑張っています」。

 観客との触れ合いを大事にしてきたことが、CDとDVDの売り上げにも影響を与えている。10年間でCD6枚とDVD4枚を発売し、合計510万枚を売り上げた。関係者は「漫談では異例中の異例」と驚く。きみまろは「最近は40分くらい話すと、唇の両脇に泡が出てくる。でも痛んだ中高年をほぐしてやるポジションですから」。語り口はひょうひょうとしているが言葉に決意がにじんだ。【山田準】