岡田准一(32)主演の来年のNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」の新たな出演者発表会見が16日、東京・渋谷区の同局で行われ、竹中直人(57)が豊臣秀吉を、江口洋介(45)が織田信長を演じることが発表された。竹中は1996年(平8)の大河「秀吉」以来、再び大河で秀吉を演じる。同番組ではふんどし姿での演技が話題になったが、その再現もあるといい、竹中は「中年太りが心配」と不安を口にした。

 竹中から出てくる言葉は、不安ばかりだった。冒頭、「まさかもう1度大河で秀吉を演じるとは思っていなかったのでビックリです」とあいさつ。そして、「心配なのは…走るんだ~。18年前のようにふんどし一丁になるみたい。中年太りで最悪だし、いろんなことが心配」と続けた。

 「秀吉」を演じた当時は39歳だった。ふんどし姿が印象的で、確かに走るシーンもふんだんにあった。エネルギッシュで型破り。第1回放送では熱演のあまり、アンダーヘアと“男性自身”の一部が映ってしまうハプニングもあった。

 だが、今は体力の衰えを自覚する57歳。弱音も次々と飛び出した。「あっという間にじじい。若い頃からやるのでまた走らないといけない。もう脚もひざも腰もボロボロで心配。残暑の中で撮影が始まるので怖い。でも頑張る」。

 もっとも、中村高志チーフプロデューサーは、この発言が「照れ隠し」だと指摘した。ふんどし復活について「走るシーンはありますが、その時にふんどし姿になるかは演出と話していると思います」と説明した上で、「竹中さんにはくれぐれも無理をしないようにと言っています。本人は『大変だ』とは言っていますが、やる気になっていますから」と明かした。

 ただ、竹中は当時と全く同じカラーの秀吉を演じるつもりはないようで「まっさらな状態。現場に入った時に感じたものが形になります。共演者によって役は変わる。今までのイメージと全然違うものになると思います」とも言った。

 大河の主役では岡田の先輩になるが、岡田には「けがや事故だけはないように。根性で乗り切ろうとすると落とし穴がある。大変そうなことには『ちょっとこれは』と言った方がいい」とアドバイスした。

 岡田は竹中について、本番直前まで関係ない話をしているといううわさを聞いたと紹介。「なるべくお付き合いしながらも、時に官兵衛としていさめながら、うまく合わせていきたい。指導していただき、成長できたら」と語った。