2020年東京五輪開催決定に貢献したフリーアナウンサーの滝川クリステル(35)が10日、成田空港着の航空機で帰国した。

 午後2時過ぎ、成田空港の到着ゲートに姿を見せると、居合わせた約200人の利用者から温かい拍手で迎えられた。「おめでとう!」「おかえり!」「ありがとう」の声援も受け、笑顔で手を振り喜びをかみしめた。「飛行機の中でも『TOKYO』と呼ばれた時の瞬間が、ずっと思い浮かんでいました。本当にすごい瞬間に参加させてもらいました」。

 流行語になりつつある「お・も・て・な・し」パフォーマンスも振り返り、「周りから“おもてなし”が良かったと言われました。私の中でどうしても入れたい言葉だったので」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。その上で取材陣から「あらためて、やってもらえますか」と求められると、「えっ、ここでやるの?」と照れつつも、左手で披露してみせた。

 夜には東京都庁で行われたIOC総会帰国会見に出席し、国民に向けて感謝の意を示した。「人生初の凱旋帰国をさせてもらいました。空港に降りて実感が湧きました。こんなに応援してくれてたんだと」。

 招致活動に参加するにあたり、JOCともスポーツ界とも関係が深くなく、悩んだことも明かした。「決心がいることでした」。だが、かけがえのない経験、喜びを手にし、7年後に向けて「日本がどう変わっていくのかワクワクしています。『おもてなし』という言葉を使いましたが、未熟な部分が成熟し、最高の都市で、国で、7年後あってほしい。世界一のバリアフリーの国であってほしいですし、尊敬される東京であってほしい」と語った。