故若山富三郎さんの息子で俳優若山騎一郎(48=本名・藤原敏章)が28日、都内の自宅で、覚せい剤取締法違反(所持)容疑で千葉県警松戸署に現行犯逮捕された。容疑を認めているという。先月15日、昨年10月に離婚した故上原謙さんの次女で女優仁美凌(33)と復縁後に再婚してからわずか1カ月半。49歳になる誕生日の2日前だった。芸能界の名門一家に育った大物2世俳優の薬物逮捕は、波紋を広げそうだ。

 松戸署によると、若山容疑者は28日午後1時36分、港区の自宅兼事務所マンションで覚せい剤若干量を所持していたとして、覚せい剤取締法違反(所持)容疑で現行犯逮捕された。調べには素直に応じており「覚せい剤です。自分で使用したものの残りです。1年前から持っていました」と容疑を認めているという。

 同署は若山容疑者が覚せい剤を所持しているという情報にもとづき捜査していた。この日、同容疑者と仁美が立ち会い、自宅内を捜索。吸引用とみられるガラスパイプが発見され、簡易鑑定の結果、微量の覚せい剤が付着していたという。

 関係者によると、仁美も任意で事情聴取され、夫婦とも尿検査を受けたが、仁美は現段階では容疑をかけられていないという。

 2人は約7年の交際を経て昨年5月17日に結婚。夫婦げんかで仁美が家を飛び出したことをきっかけに、結婚から5カ月後の同10月15日に離婚したが、今年1月にスピード復縁。同10月15日の「離婚1周年記念日」に再婚した。婚姻届を提出した港区役所前で同容疑者は「感無量です」と話していた。関係者によると、家庭でも円満に生活しており、最近自宅に行った知人は「温泉旅行に行ったり、仲むつまじかった。復縁後は部屋の中もきれいに整頓されていた。仁美が得意の手料理を作って振る舞い、若山が喜んで食べるなど生活に乱れた様子は感じなかった」と話した。

 ある関係者はこの日、最近、薬物がらみで捜査線上に浮上した若山の知人女性が警察に話した具体的情報から、若山の捜査が始まったと証言した。若山は明日30日、知人らを集め、都内で再婚祝いも兼ねた誕生日パーティーを予定していたが中止となった。

 若山は、92年に死去した名優若山富三郎さんの長男で勝新太郎さんはおじ。妻の仁美は、故上原謙さんが父で加山雄三が異母兄という芸能一家で育った女優。

 ◆若山騎一郎(わかやま・きいちろう)1964年(昭39)11月30日、東京都生まれ。87年に俳優デビュー。92年「不器用に生きた男わが父若山富三郎」を出版。99年から座長公演を重ね、10年舞台「銀幕愚連隊~若山富三郎物語~」主演。テレビ東京系「北アルプス山岳救助隊」シリーズなどのドラマに出演。12年5月に故上原謙さんの次女で女優仁美凌と結婚。同年10月15日に離婚したが、仁美と今年10月15日に再婚。