羽生結弦(19)らが出場し、NHKが13日深夜かた14日未明にかけて放送したソチ冬季五輪フィギュアスケート男子シングルショートプログラム(SP)で、羽生が登場した時間帯の平均視聴率が、関東地区で11・9%(関西12・9%)だったことが14日、ビデオリサーチの調べで分かった。瞬間最高視聴率も13・4%(関西15・3%)と、深夜では驚異的な数字。高橋大輔(27)町田樹(23)らが登場した番組終盤には、番組占拠率が81・1%に達した。

 羽生の完璧な演技を見逃すまいと、多くの視聴者が眠らず、テレビ画面にくぎ付けになっていた。同様の午前3時前後では、9日にNHKが放送した上村愛子出場のフリースタイルスキー・モーグル女子決勝の平均視聴率が7・3%だったが、羽生の登場時間帯(午前1時50分~3時40分)はこれを4・6

 ポイントも上回り、2桁を記録した。同時間帯は通常、「1%に届けばいい方」といわれ、NHK局内からは「詳しいデータはないが、この時間に2桁はとにかくすごい」との驚きの声が上がった。

 瞬間最高視聴率は、13・4%で、羽生の演技直後の同2時48分などに記録した。上村の瞬間最高8・2%(深夜3時20分)を大きく上回った。関西では、羽生の得点が表示された直後の同2時50分に15・3%を記録した。

 フィギュアスケート男子SPは、13日午後11時55分から同4時30分まで、羽生の演技の放送枠をはさむように3区分の放送枠で放送された。羽生の演技の放送枠の前後の放送枠も2桁の平均視聴率を記録した。最初の放送枠の午後11時55分~午前1時50分までは、13・9%(関西12・8%)、3つ目の深夜3時40分~同4時30分までの放送枠は12・9%(関西13・0%)だった。

 前半の放送枠の関東地区の瞬間最高視聴率は、深夜0時55分にロシアのプルシェンコが棄権した直後などに15・7%を記録。3つ目の枠は町田樹(23)の演技途中から得点表示直前までの同4時21~25分までに記録した13・9%。関西は、それぞれプルシェンコ棄権の解説が行われた同0時57分に16・3%、町田の得点表示直前の同4時25分に13・8%だった。

 さらに注目されるのは、番組占拠率。3つ目の放送枠では、関東地区で81・8%も記録した。同時間帯にテレビを見ている人の8割以上の人がソチ五輪を見ていたことになる。ビデオリサーチには占拠率のランキング的なデータはないが、同社は「かなり高い数字」と説明した。