NHK次期連続テレビ小説「マッサン」(9月29日スタート、月~土曜午前8時)のロケ取材会が14日、広島県竹原市内で行われた。ヒロインのスコットランド人妻を演じる米女優シャーロット・ケイト・フォックス(28)は日本語を猛勉強中。それでもこの日は日本語で質問に答えるなど、夫役の玉山鉄二(34)も「心配ない」と成長ぶりを絶賛した。

 朝ドラ初の外国人ヒロインは、駆け落ち同然で日本にやってくる設定だ。演じるシャーロットは、日本語を話せない状態でそのまま来日。今月7日にスタートした収録では、約2カ月間の特訓の成果を見せているようで、この日も印象的な日本語を聞かれると「ダイジョーブ」と即答してみせた。

 しかし収録現場では戸惑いもまだあるらしく、「ゴメンナサイ、ホントウ、ゴメンナサイ!」を連発しているという。それでも共演者たちから「大丈夫、大丈夫」と気遣われていることを明かし、義父役の前田吟(70)や高橋元太郎(73)早見あかり(19)ら共演者の笑いを誘った。

 慣れない日本で苦労も多いはずだが、「自身の経験がエリーと共通点だらけ。自分の経験を演技に出そうと思います。私も米国の母と離れているので共感できる」と、置かれた状況をそのまま演技に生かそうと努力している。

 “妻”の急成長に、マッサンこと亀山政春役の玉山も驚かされている。最初の台本読み合わせで、日本語のせりふもマスターしてきたと明かし、「イントネーションもうまい。心配ないなと。確実に僕よりNG出してません」と言って笑った。シャーロットは「アリガトウ」と照れた。

 会見中も見つめ合ってほほ笑むなど息もピッタリ。シャーロットが男性と肩を組み歌う場面があり、玉山は「『知らん男と何で肩を組んでいるんだ』と、ちょっとイラッとした」。これにはシャーロットも大笑いだった。【鈴木絢子】

 ◆「マッサン」

 ニッカウヰスキー創業者の竹鶴政孝とスコットランド出身の妻リタをモデルとした夫婦の人情喜劇。大正から戦後を舞台に描く。広島の造り酒屋に生まれた亀山政春はスコットランドでウイスキー造りを学び、恋に落ちた現地女性エリーと駆け落ち同然に国際結婚。日本で挫折を味わいながらも助け合い、日本初のウイスキー造りを目指す。