今日15日に行われるサッカーW杯ブラジル大会日本初戦を前に、日本代表本田圭佑(28)そっくりファッションのものまね芸人、じゅんいちダビッドソン(39)も燃えている。本田の「無回転シュート」をヒントにした「無回転なぞかけ」ネタを武器に、W杯に“便乗”して仕事も急増。一気のブレークを狙っている。

 デビューから16年。脚光とは無縁だったじゅんいちの芸人人生が輝きだした。

 14日までに日刊スポーツの取材に応じたじゅんいちは、本田専属美容師の林勲氏にカットしてもらった金髪にサングラス、そして両手首に腕時計、真っ白なスーツという“本田テイスト”のファッションで登場。「本田選手の写真を見ながら、スーツ屋のおばちゃんと相談しながらオーダーした」と笑わせつつ、FIFA公式ボールをリフティングしてみせた。

 昨年7月のライブで、芸人仲間に「似てる」と言われていた本田のものまねを初披露し、反応が良かったことがきっかけ。今年3月のピン芸人NO・1決定戦「R-1ぐらんぷり」で決勝進出し、知名度も上がった。ライブや学園祭、テレビからも出演依頼がくるようになり今月にはフジテレビ系「VS嵐」(木曜午後7時)に2週連続ゲスト出演した。

 3年前ピン芸人に転じてから、本田ネタを始めるまでの2年間でテレビ出演は計10本だけ。それが今月は2週間で10本超にまで急増した。「無回転だった僕のスケジュールが、やっと回転し始めてくれました」と本田の無回転シュートになぞらえた。

 持ちネタも、ひねらないことを特徴にした「無回転なぞかけ」。本田のものまねで「『自分のシュートで勝つ』とかけて『晩ご飯がハンバーグ』と解く。その心はっていうと『どっちもうれしい』。ね、全然ひねってないでしょう」と次々繰り出す。「(本田には)会ったことはないんですが、知ってはいるみたい。『悪くは思っていない』と人づてに聞きました」。

 本当の勝負はW杯後だ。「本田選手のキャラで食べ物のリポートをしてみたい。本田選手のキャラで語れば面白いことが出来る」。日本代表については「ベスト16に入った時、どこと当たるかがカギ。今の日本代表なら、どこの強豪と当たっても、うまいこと戦える。あ、やっぱり優勝ですね」と本田の口調で、言い切った。【小谷野俊哉】

 ◆じゅんいちダビッドソン

 1975年(昭50)2月4日、兵庫県生まれ。名古屋学院大卒後、芸人を目指して上京。98年お笑いコンビ、ミスマッチグルメ結成。11年に解散してピン芸人に。174・6センチ、66キロ。血液型B。競技歴は仲間との草サッカー程度。