女優吉本実憂(17)の「栄姫」姿が29日、公開された。NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」で主人公・黒田官兵衛(岡田准一)の息子、長政(松坂桃李)に嫁ぐ栄姫を演じるが、このほどポスター撮影が行われた。初大河で初時代劇。「カツラをかぶるのは初めてで不思議な感覚でしたが、鏡を見て栄姫と向き合うという決意がより一層固まりました」と意気込んでいる。

 栄姫は、江戸幕府初代将軍・徳川家康の養女となり、16歳で長政の後妻として政略結婚。婚姻は関ケ原の戦い(1600年)前夜、新婚生活わずか10日で、石田三成が挙兵すると俵に身を隠して隠し船で大坂を脱出。やがて世継ぎを産むという、若くして時代の荒波に翻弄(ほんろう)されながら奮闘し、勇将と言われた夫を支える女性だ。

 役と同年代の吉本は「生きる時代は違いますが、人の心は大きく変わっていないと思う。年が私と変わらない栄姫は、戦国の時代にどのような気持ちで長政に嫁いだのか。同年齢だからこそ、自然体の部分も大切に残して、私にしか演じられない栄姫をお見せしたいです」と自然体。中村高志チーフ・プロデューサーも「栄姫は常に前向きで、楽天的でなければ、極限状況を乗り切れなかったのではないでしょうか。吉本さんはフレッシュで明るい笑顔が印象的。緊迫した黒田家に明るくさわやかな風を運んでくれる」と期待を寄せる。

 12年の国民的美少女コンテストでグランプリに輝き、アイドルグループ「X21」のリーダーも務める。放送中の日本テレビ系「獣医さん、事件ですよ」でドラマデビューしたばかりだが「女優として大河ドラマ出演は大きな夢の1つ。いただいた役を演じきることが夢から目標になっています。自信を持って私が演技をすることで、栄姫を受け入れていただければうれしいです」と話している。

 ◆吉本実憂(よしもと・みゆ)1996年(平8)12月28日、北九州市生まれ。12年8月、米倉涼子、上戸彩らを輩出した「第13回全日本国民的美少女コンテスト」でグランプリを獲得し芸能界デビュー。今年3月、同コンテストのファイナリストで結成したX21「明日への卒業」でCDデビュー。160センチ。AB型。