覚せい剤取締法違反(所持、使用)などの罪に問われた歌手ASKA(本名・宮崎重明)被告(56)の初公判が28日、東京地裁で行われた。起訴内容をほぼ認めたほか、94年に初めて合成麻薬MDMAを使用し、2010年夏から覚せい剤を使っていたと説明。様子を心配する妻が立ち会って毎週、専用キットで覚せい剤使用の有無をチェックしていたが、検査直後に使用する繰り返しだったことも明かした。検察側は3年を求刑、即日結審した。判決公判は9月12日午後2時から行われる。

 妻洋子さんが、夫の体を心配し、大量に薬を飲むのをやめるよう説得しても、ASKA被告は聞く耳を持たなかったという。洋子さんが専門医に相談したのは11年4月ごろ。昨年4月、ASKA被告が覚せい剤を使用する姿を映した画像が送られ、脅されると同時に、ASKA被告が飲む薬に疑念を抱いたという。

 専門医のすすめで同5月から週1回、薬物検査キットで尿検査を実施。陰性が続いて安心していたが、今年4月上旬に初めて陽性反応が出た。専門医に相談し、薬物検査を週2回に増やしたという。洋子さんは「夫を信じていたのに、家族としても大変つらいこと」と文書につづる一方、「健康だったころの姿に戻ってくれるのを願い、娘、息子と寄り添い、夫を支えていきたいと思います」とサポートを約束した。