タレントみのもんた(70)が24日、報道、情報系番組への復帰に強い意欲を示した。次男の不祥事で報道キャスターの座を追われ1年が過ぎ、都内のホテルで開催された「古希の祝い」には、芸能、放送、政財界の重要人物が多数集結。変わらぬ大物ぶりを見せつけ、「国を動かす番組をやりたい」とアピールした。

 みのは、自身で司会進行した。紫の法被姿で約500人出席のパーティーを仕切った。トヨタ自動車豊田章男社長に「恩人」と感謝され、王貞治氏や青木功氏に祝辞をもらう。テレビの民放キー局の社長や取締役が、ずらりと並んで鏡開きをした。

 里見浩太朗、和田アキ子ら芸能界の著名人はもちろん、与野党の有力政治家も呉越同舟。そんな面々を、ステージに呼び寄せてスピーチさせるスタイルも、みのならではだ。

 直前の記者会見でも冗舌だった。「古希を辞書で調べたら、もう人生あまりないんだぞという意味だった。でも、まだまだ半ば。やるだけやったという気持ちと、やり残しという気持ちが相半ばしている。チャンスがあれば」と情報、報道番組への復帰意欲を示した。その上で、理想を口にした。「朝の番組で日本の政治、政策、国の今後にという気持ちでやっていたが、さらに推し進めた番組をやりたい。日本の将来、未来をけん引する、日本を、国を動かせるような番組をやりたい」。

 次男の窃盗未遂容疑での逮捕を受け、TBS系「みのもんたの朝ズバッ!」などを昨年10月に降板した。やはり、朝の情報番組が気になっている。「朝は報道番組よりも娯楽性中心の番組が多くて、お昼のワイドショーと変わらない。つまんねぇな、というのがありますね。テレビで、新聞の社説のようにはっきりとしたものが出る番組をやりたい」。会見終盤には、「去年の方が(取材陣が)いっぱいいたよね」と次男の不祥事を意識したような発言で笑いを誘った。

 会では、秋元康氏ら、業界の後輩たちから「まだまだ勉強させていただきたい」とエールも送られ、約2時間半を回し切った。生放送の勘が鈍っていないことを証明するデモンストレーション。みのに活力が、戻っていた。【瀬津真也】