井上陽水(66)が英歌手ポール・マッカートニー(72)のトリビュートアルバムに参加したことが24日、分かった。来月10日発売の「アート・オブ・マッカートニー~ポールへ捧ぐ」日本盤スペシャル・ボーナス・トラックに参加。ボブ・ディランやビリー・ジョエルら世界的人気歌手と一緒に名前を連ねた。

 2枚組で全35曲が収録される今回のアルバムの参加アーティストは合計32組。陽水は、ボブ・ディラン、ビリー・ジョエルらポールをリスペクトする世界的スーパースターに加わる形で、日本盤スペシャル・ボーナス・トラックで参加した。関係者は「参加した英米を代表するスーパースターに比肩する日本のビートルズ好きなスーパースターとして、すぐにイメージできたのが、陽水さんでした」と説明する。

 陽水は自分のステージでザ・ビートルズの曲を歌ったり、思い入れを何度も口にするなどしてきた。今月27、28日の東京国際フォーラム公演で閉幕する「氷の世界ツアー2014」でも「中高生のころからビートルズをよく聴いていた。それが今でも影響を受けている」と話している。昨年のポールの来日ツアー福岡ドーム公演にも足を運んだ。5月に来日時にポールが体調不良となった際、ステージで「どうか彼が早く良くなりますように」と言い、ビートルズの「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」を歌唱している。

 今回のアルバムの収録曲は、基本的に参加アーティスト側に一任された。陽水が選曲したのは、ビートルズの68年アルバム「ザ・ビートルズ」(通称ホワイト・アルバム)の収録曲「アイ・ウィル」。ビートルズがインドで瞑想(めいそう)修行した際にポールが同曲を作り、69年に結婚したリンダ・マッカートニーさんにささげたといわれるラブソングだ。09年に実施されたビートルズ全213曲の人気投票では34位にランクインしていた。関係者は「通好みな選曲。さすがです」とうなっている。

 陽水は「世の中に音楽を愛する人はそれこそ星の数ほどにいる。それぞれの人が音楽をどのくらい愛しているか、誰が一番音楽を愛しているか、それを測る計測器はこの世にないけれど、僕の知っている範囲でポール・マッカートニーは間違いなくNO・1だ。それは間違いのないことなのだ」とコメントしている。