宝島社主催の小説新人賞「このミステリーがすごい!」の大賞受賞作家4人の書き下ろし短編がオムニバス形式でドラマ化されることが29日、分かった。TBSが「このミステリーがすごい!~ベストセラー作家からの挑戦状~」と題し、12月29日午後9時に放送する。

 豪華な布陣だ。作家は、海堂尊氏、中山七里氏、乾緑郎氏、安生正氏の4人。それぞれ、「チームバチスタの栄光」「さよならドビュッシー」「完全なる首長竜の日」「生存者ゼロ」で「このミス」大賞を受賞しており、売れっ子として活躍中だ。4人が今回のドラマ企画のために「カシオペアのエンドロール」「残されたセンリツ」「黒いパンテル」「ダイヤモンドダスト」の短編4作品をそれぞれ書き下ろした。

 4つの作品にそれぞれ主演するのは、藤原紀香(43)川口春奈(19)勝村政信(51)EXILEのAKIRA(33)山本耕史(38)というメンバー。これに個性派の共演者が加わる。藤原は「密室劇なので、共演の皆さんとの芝居合戦が楽しみ」と言い、川口は「初のサスペンスなので楽しみ」と話している。

 演出陣は、ヒット作を手掛けた気鋭の映画監督がそろった。「NANA」などで知られる大谷健太郎氏、「デスノート」シリーズの金子修介氏、「笑の大学」の星護氏、「今日、恋をはじめます」の古沢健氏の4人。AKIRAは「ベストセラー作家と一流映画監督の方々とのコラボレーションですから、僕ら役者も本当に楽しみなんです」。

 番組の案内人として、樹木希林(71)と、読書家で知られるピース又吉直樹(34)も登場する。ベテラン編集者と気弱なミステリー作家という設定で寸劇に登場して盛り上げる。【瀬津真也】

 ◆「このミステリーがすごい!」大賞

 88年から宝島社が発行するミステリー小説のガイド本から派生し、02年に創設された小説新人賞。ベストセラー作家の登竜門の1つとして知られる。大賞賞金は1200万円。