かつてお笑いコンビ、極楽とんぼとして活躍し、淫行騒動で芸能活動休止中だった山本圭一(46)が19日、東京・下北沢駅前劇場で単独ライブを行い8年半ぶりに“復活”した。旧芸名「山本圭壱」での活動再開で、約120人の客を相手に爆笑の連続。コンビ復活にも含みを持たせた。終演後は取材陣の問いには無言を貫き、電車で2駅移動し、バイクで去った。

 山本は開演9時間以上前の午前10時10分ごろ関係者5、6人と徒歩で劇場に入った。取材陣には無言。草野球仲間の会社員ら約10人が開催を手伝ったという。

 約100席の募集に対して1万6000人超が申し込んだ高倍率ライブ。結局約120人が観覧した。プロレス団体「アパッチプロレス軍」ゼネラルマネジャー長谷川一孝氏(37)は「爆笑の連続でした。丸刈りで汗だくになり、涙こそ流しませんでしたがずっと涙目でした。会場も温かく『お帰りモード』でした」。

 フィギュアスケートの羽生結弦や浅田真央をもじった「ハニーゆずる」「あさだまーお」など動きでウケをとるネタのほか「FNS歌謡祭で西野カナと歌う」「ことりジュンイチ」など計6ネタを披露。観客を舞台に上げ一緒に踊ったり、袖に引っ込む時も歌いながら着替えた。ただ淫行騒動などへの言及はなかった。取材陣は中に入れず、途中で「ピンマイクを『通話中』にしてないでしょうね」と冗談も。後輩田村淳から大きな生花が届いたことを明かし「でっかい花が届いたってことは、来ないってことだろう」と笑わせた。

 最後に「いつかピンでやるか、みんなでやるか、2人でやるか分からないけど…またピンでやるか。明日考える」。客に配ったアンケート用紙には「あなたはどっち派?

 加藤浩次・山本圭壱」との設問もあり相方加藤浩次との極楽とんぼ復活の可能性も暗示した。料金は終演後、山本が持ったざるに客が自由に入れるシステムで5000円や1万円を入れる人も。観客を出口で見送り、ツーショット撮影にも笑顔で応じた。劇場を出ると、女性ファン(18)から花束をもらい「ありがとう」。ライブを見た30代男性は「本当に面白く最高でした。次はコンビの姿も見てみたい」と期待した。

 復帰は突然だった。今月4日、単独ライブの告知サイトを開設し発表した。関係者は今後の活動について「オファーはきているが具体的なことは決まってない」。吉本興業は「所属している方ではないのでこちらからコメントすることはありません」としている。

 ◆山本圭一(やまもと・けいいち)1968年(昭43)2月23日、広島県生まれ。89年8月「極楽とんぼ」結成。02年11月都内の大学学園祭で陰部を露出。書類送検され、不起訴処分。05年1月「茨城ゴールデンゴールズ」入団。若手芸人を引き連れた「軍団山本」のリーダー。<山本を巡る動き>

 ◆06年7月

 淫行騒動(後に不起訴処分)で所属吉本興業から解雇。

 ◆07月3月

 宮崎県の青果市場でアルバイトしていると伝えられる。

 ◆同11月

 宮崎県のサーフスクールで働いていることが発覚。

 ◆10年10月

 テレビ番組「めちゃイケ」新メンバーオーディションに一般参加したものの1次で落選したと報じられる。

 ◆同年同月

 宮崎県の肉巻きおにぎり専門店広報担当として勤務していることを発見され、テレビ出演。

 ◆13年1月

 相方加藤浩次がラジオで年内復帰を望むと発言。

 ◆同8月

 加藤が27時間テレビ番組で「あいつを許してください!」。

 ◆同9月

 田村淳がネット番組で寺で修行中であることと、婚姻届の保証人になってもらったと明かす。

 ◆14年6月

 淳がネットで「早く復帰して欲しい」。