三代目

 J

 Soul

 Brothers(以下JSB)の最新アルバム「PLANET

 SEVEN」が、発売初週で50・8万枚(オリコン調べ)を売り上げたことが2日、分かった。2010年11月のデビュー以来、地力を積み上げてきたが、昨年からキャッチーな振り付けも加わり、ファン層を拡大してきた。躍進の要因を探る。

 JSBの躍進が証明された。男性アーティストでアルバム初週セールスが50万枚を超えるのは、嵐が昨年10月に記録した「THE

 DIGITALIAN」以来で、出荷は80万枚を突破している。昨年元日にリリースした前作アルバムの累計売り上げ(35・8万枚)をも大きく上回った。購入特典で参加できる握手会やイベントも実施しておらず、CDセールスが軒並み落ち込む昨今、驚異的な数字と位置づけられる。

 躍進要因の1つは、ファン層の拡大だ。デビュー以来、20代女性が大半を占めてきたが、昨年6月25日リリースのシングル「R.Y.U.S.E.I.」で革命が起きた。ボーカルの2人もダンスに加わり、間奏で披露しているランニングマン(両手の人さし指を突き上げながらステップを刻むダンス)が、小中高生にもうけた。教室でマネをする男子生徒が続出。担当ディレクターが、革命の背景を明かした。

 「もともと三代目のダンスは、手を体の近くで細かく動かすものが多くて、『手品みたい』って言われていたんです。でも、ライブの会場が大きくなるにつれて、メンバーたちも、もっと世間全体に響く振り付けを考えた。マクロな視点を持ち、みんなで踊れる大きな動きを取り入れてきました。それの現段階での集大成が、『ランニングマン』なのかもしれません」

 同曲が昨年のレコード大賞を受賞したことが、さらに人気に拍車をかけた。ユーチューブの再生数は、2500万回超。「レコ大以降、メンバーの顔つきはガラっと変わりました。年始の会議でも、全員が積極的に発言していました」とディレクターは証言する。

 だが、浮かれてはいなかった。リーダー小林直己(30)は「この枚数には、正直驚いています。身の引き締まる思いです。これまで以上に精進していきたい思いです」。今春には、兄貴分のEXILEなしで臨む初の単独ドームツアーを控える。もう1人のリーダーNAOTO(31)も「このアルバムはターニングポイントです。アーティストとして次なるステージに向かう時が来たと感じています」と言葉に力を込めた。【横山慧】