第25回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞(日刊スポーツ新聞社主催、石原裕次郎記念館協賛)が6日、決定した。

 終末医療をテーマにした「終(つい)の信託」が作品賞を受賞した。周防正行監督(56)にとって、4度目の作品賞。「シコふんじゃった。」「Shall

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 ダンス?」「それでもボクはやってない」と、作るたびに高く評価されてきたが、それに甘んじることなく挑戦した作品が「終の信託」だった。「映画監督としての野心」を口にした。

 周防監督は「うれしいです。ありがたいです。今回は映画に正面から向き合って、たくさんの挑戦をしたので、恐れることなく挑戦するようにと背中を押してもらった気持ち。賞をいただいたことで、かえって自由になれます。失敗を恐れることなく、これからも作りたい」と喜んだ。主演女優で妻の草刈民代(47)からは「またもらったの?」と祝福されたという。

 これまで相撲、ダンス、裁判などを取り上げ、あまり知られていなかった世界を観客に見せてくれた。しかし今回は違った。

 「『それでも-』を例にすると分かりやすいのですが、裁判の現実にショックを受け、多くの人に知らせなければ、という思いでした。情報で物語を転がしながら、人間関係を見せていったんです。今回は、僕が考える映画表現とは何だろうと考えた。どれだけ映画の世界に観客を取り込むことができるのか。映画監督としての野心です」

 自分の思いや情報を役者に代弁させるのではなく、役者に任せて撮ったという。医師を演じた草刈民代が、役所広司演じるぜんそく患者をみとる時、子守歌を歌う場面がある。周防監督は「歌えなかったら、歌わなくてもいい」と指示を出した。役所や大沢たかお、浅野忠信らそれぞれにも任せた部分も多かった。「役者を信じていいんだと思いました」と振り返った。

 「終の信託」の出演を機にバレリーナから本格的に女優に転身した草刈の変化にも驚いたという。「バレエを踊っている時と同じように、目いっぱい集中していました。ついにこっちの世界に来たかと思いました」。

 寡作だが「早く撮れると思います。もう少し明るい話になります」と次回作について語った。【小林千穂】

 ◆終の信託

 折井綾乃(草刈民代)は評判の良い呼吸器内科の医師。不倫関係の同僚医師、高井(浅野忠信)に捨てられ、失意の中にいた。傷を癒やしてくれたのは、重度のぜんそくを患う江木泰三(役所広司)だった。信頼関係を築き、最期は早く楽にしてほしいと頼まれる。心肺停止状態になった時、綾乃はどんな決断を下したのか。決断は刑事事件に発展する。

 ◆周防正行(すお・まさゆき)1956年(昭31)10月29日、東京都生まれ。立大文学部卒。大学在学中に高橋伴明監督の助監督としてキャリアをスタート。84年「変態家族

 兄貴の嫁さん」で監督デビュー。監督作に「ファンシイダンス」「シコふんじゃった。」「Shall

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 ダンス?」「それでもボクはやってない」など。96年、バレリーナ草刈民代と結婚。