【ローマ16日(日本時間17日)=近藤由美子】生田斗真(29)が国際映画祭の“洗礼”を受けた。第8回ローマ映画祭コンペティション部門に出品された主演映画「土竜(もぐら)の唄」(三池崇史監督、来年2月15日公開)の公式上映から一夜明けた後、取材に応じた。国内外含め映画祭は初参加。レッドカーペットでは「生田ローマ」と記された手製うちわを持つファンも出現。「トーマ~」と叫ぶ欧州の女性や年配男性からサインや写真撮影を求められた。ジャニーズで普段はご法度だが約30分間、サインや撮影に応じた。

 潜入捜査官役の生田が童貞を卒業する場面などで何度も笑いや拍手が起きた。「思ったのは、エロは全世界共通。男ならグッとくるところを、イタリア人も同じところで喜んで笑ってくれました」。上映後には5分間のスタンディングオベーションが起こった。“映画祭童貞”を卒業する感想を聞かれると「チョー気持ち良かったです!」。水泳北島康介選手の名言で即答した。

 都内の自宅に財布を忘れるハプニングもあった。「フワフワしていたのかな。弟にお土産を頼まれていたのに買えないですね」と苦笑い。差し入れのおにぎりを食べて平常心を取り戻して晴れ舞台に臨んだ。

 撮影では、全裸で車に張り付けられたまま洗車されるなど体当たりの場面も多かった。「年々何でもやろうという気持ちになってきています。日本の作品を海外にも広げていく歯車になりたい。ここに来て、思いがより強くなりました」。世界を意識した思いを表すかのように、観光もそこそこに、別の上映作品を見に飛び出していった。