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第20回 日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞


主演女優賞

竹内 結子「サイドカーに犬」

キャンドルを手に笑顔を見せる竹内結子(撮影・鹿野芳博)
キャンドルを手に笑顔を見せる竹内結子(撮影・鹿野芳博)
受賞コメント映像

発表記事

 竹内結子(27)が「サイドカーに犬」の頭突きの場面もある激しい役柄で、清そなイメージを脱皮。主演女優賞を射止めた。

 受賞対象作「サイドカーに犬」でつかんだ手応えを聞くと、いたずらっぽい表情を浮かべた。「女らしい女を求められないって、何か気持ちいいなって。こうやって(足を広げて)座っても構わないし」。次の出演作でヒールがある靴を履くと、「ひざ閉じて、ひざ!」と注意を受けた。そんな癖が出るほど思い切り演じた。

 演じたヨーコは豪快な女性だ。徳用マッチでたばこに火を付け、ガンガンたたいて火を消す。「おばあちゃんちの仏壇にマッチがあって、割とマッチは慣れているんです。それにガンガン消す人、結構周りにいません?」。もちろん、慎重さも持ち合わせている。ヨーコは麦チョコをカレー皿にガバッとあけるが「普段は一応、数は数えるし、賞味期限も見ます」。

 撮影現場では、慎重さばかりが前面に出た。05年に長男を出産後の女優復帰作。根岸吉太郎監督に毎日「大丈夫ですか」と聞いて、「OKと言っているのに、何てうたぐり深い」と苦笑いされた。「感覚として時間が空くことで、体がなまっちゃうんじゃないかと不安は常にありました」。そんな中で、「女で良かった」と役に勇気づけられたという。「だれかが横にいたり、だれかを思ってついて行くという役をいただく方が多かったので、自分で何か選択するということもできるんだなと。目線が1つできたと思います」。

 豪快なヨーコ役のほか、「ミッドナイト イーグル」(公開中)では週刊誌記者を演じるなど、今までにない役が続く。「何か1つ映画をやったことで、こういう役もやれるんじゃなかろうか、とオファーをいただける。やっていくうちに何となく道ができていくのかな、その時その時に」。

 「うれしいんですけど、ちょっと怖い気がする」。堂々の主演女優賞受賞でも「地震が起きた時何も持ってないと不安」と、一通りの防災グッズを所有する慎重な一面をのぞかせた。【近藤由美子】

 [2007年12月5日 紙面から]

竹内結子(たけうち・ゆうこ)
 1980年(昭55)4月1日、埼玉県生まれ。95年大蔵省(現財務省)CMでデビュー。96年フジ「新・木曜の怪談」で女優デビューし、99年NHK朝の連続テレビ小説「あすか」に主演。98年「リング」で映画デビューし、「黄泉がえり」「いま、会いにゆきます。」などに出演。今年公開作は「クローズド・ノート」など4本。162センチ。血液型A。
「サイドカーに犬」
 薫が小学4年生だった夏休み。母が家出した1週間後、すらりとしたきれいな女性ヨーコ(竹内結子)が突然、家にやってくる。ヨーコは薫や弟のためにご飯を作ってくれ、父(古田新太)やその仲間たちの世話もてきぱきとこなしていく。根岸吉太郎監督。
主演女優賞・選考経過
 竹内結子、「クワイエットルームにようこそ」の内田有紀、「オリヲン座からの招待状」の宮沢りえに意見が集まった。内田は「突き抜けた感じがした」(品田英氏)、りえは「居ずまいたたずまいは映画女優になった。映画で生きていく人を選びたい」(乾氏)と評価されたが、「登場した瞬間から観客の心をつかんだ」(秋山氏)という竹内が、2回の投票で選出。
作品賞&監督賞 「それでもボクはやってない」 周防正行監督
主演男優賞 木村拓哉「武士の一分」
主演女優賞 竹内結子「サイドカーに犬」
助演男優賞 笹野高史「武士の一分」
助演女優賞 樹木希林「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」
新人賞 新垣結衣「ワルボロ」「恋空」
外国作品賞 「硫黄島からの手紙」ワーナー・ブラザース
石原裕次郎賞 「武士の一分」山田洋次監督
石原裕次郎新人賞 該当者なし
ファン大賞 「HERO」「パイレーツ・オブ・カリビアン ワールドエンド」
功労賞 北野武監督、鈴木京香


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