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三遊亭円楽さんに旭日小綬章

自宅でくつろぐ三遊亭円楽さん(撮影・林尚之)
自宅でくつろぐ三遊亭円楽さん(撮影・林尚之)

 政府は3日付で07年秋の叙勲受章者を発表した。芸術文化の分野では落語家の三遊亭円楽さん(74)、歌手の雪村いづみさん(70)、俳優の山崎努さん(70)らが旭日小綬章に選ばれた。桐花大綬章2人、旭日章960人、瑞宝章3099人の計4061人が受章。女性の受章者は334人、民間人は全体の4割に当たる1629人だった。

 「勲章とは無縁の存在と思っていたので、驚きましたよ」。円楽さんは淡々と叙勲の喜びを話した。落語家の叙勲は、社団法人の落語協会や落語芸術協会の会長経験者が過去にあるが、円楽さんは78年に師匠三遊亭円生とともに落語協会を離れ、その後は一貫して一門だけで活動していただけに異例だった。

 「今年2月に引退した時、新聞やテレビで大きく報道されたでしょう。それで円楽というのはどういう男かと調べて、『あなたは並大抵のものじゃなかった』と決まったようです。断るのもキザっぽいし、素直にもらおうと思いました」。

 10月初めに初期の胃がんが見つかり、通院しながら検査を重ね、11月19日に慶応大学病院に入院し、手術することが決まっている。「初期ですから大丈夫。自覚症状もないし、何の心配もしてません。でも、悪いことがあった後には、いいことがあるものなんだね」。自宅で取材に応じた円楽さんだが、紋付きはかまの正装で「4歳の孫に『おじいちゃん、格好いい』と言われましたよ」と笑顔をみせた。

[2007年11月3日9時3分 紙面から]

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