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永ちゃん武道館100回公演達成
- キレのあるダンスを見せる矢沢永吉(撮影・浅見桂子)
ロック界のカリスマが前人未到のステージに立った。矢沢永吉(58)が16日、通算100回目となる東京・日本武道館公演を実現。日本のロック歌手として初めて武道館に立った77年から30年かけて、同所の最多公演数の自己記録を更新した。米ロックグループのドゥービー・ブラザーズと約11年ぶりに共演するなど特別演出も用意。原点の地で矢沢ロックを響かせた。会場を埋めたファンも思い思いの節目を迎えた。
武道館を埋めたファンが開演30分前から競い始めた「永ちゃん」コールが融合し、1つに大きくまとまった時、舞台の幕が上がった。矢沢の姿は黒シャツにサスペンダー、白のスーツパンツ、コンバースのバスケットシューズ。30年前の初武道館と同じ衣装だ。当時の映像を見返して準備していた矢沢は「もう気付いたと思うけど、どうよ? このサスペンダー。さすがに30年前のサスペンダーじゃないけど、似た物を用意したぜ」と盛り上げた。
77年8月26日から30年。武道館に日本のロック歌手として初めて立った日から100回目のステージに自然と熱くなった。マイクスタンドを蹴飛ばし、1回転させながら「カモンベイベー」を熱唱。激しい矢沢ロックを見せると「100回目の武道館! ホントにホントに30年前から応援してくれたみんな、スタッフ、家族、そして矢沢の筋肉にセンキュー!」とシャウトした。終盤の「Ha~Ha」では約1万人分の「E.YAZAWA」タオルが何度も宙を舞った。100回記念タオルは開演1時間半前に完売。いつもの光景がファンと積み上げた歴史と一体感を強調した。
最後は活動初期に定着させた上下白のスーツ姿で何度も頭を下げて感謝した。節目を記念して特別ゲストも招待。81年の世界発売アルバム「YAZAWA」に参加したドゥービー・ブラザーズのジョン・マクフィー(ギター)ガイ・アリソン(キーボード)と再共演。客席では布袋寅泰が熱くなっていた。
この日は5日間公演の3日目。18、19日もあり、今年は102回まで記録を伸ばす。矢沢は「100回は通過点。でき得る限りライブをやっていく。それが生きてる証しだから」と言った。これからも聖地で日本のロックを引っ張っていく。
[2007年12月17日7時42分 紙面から]
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