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キムタク「ゲツク」で小学教師から首相に
木村拓哉(35)が4月スタートのフジテレビ系新ドラマで内閣総理大臣を演じることが18日、同局から発表された。同局のドラマ看板枠「ゲツク」(毎週月曜午後9時)で放送する。ひょんなことから政界に足を踏み入れ、首相にまで担ぎ上げられた男の奮闘を描く。根強い政治不信が続く中、トップスター木村が日本のリーダー像をどのように演じていくのか注目される。
木村演じる主人公は小学校教師。政治には全く興味がない。ところが、ある事情から政治の世界に引きずり込まれ、周囲の思惑によって首相に指名されてしまう。奇妙な運命に翻弄(ほんろう)されながらも、問題山積の日本の政治と向き合い、権謀術数にたける永田町の政治家たちと渡り合っていく。庶民感覚の目線で何事にも対処するその姿に周囲も影響を受けていく。“永田町の論理”と呼ばれる政界の常識と世間のギャップも浮き彫りにしていくことになりそうだ。
先行きの見えない年金問題や行財政改革、度重なる閣僚の不祥事、首相の電撃辞任など政治不信は強まるばかり。一方、キャラクター人気などによる政治のワイドショー化で、政治家に対するお茶の間の興味や関心は高まっている。フジテレビは「リアリティーあるエンターテインメントとして、魅力的な首相を演じていただける」として木村が首相を演じるドラマを企画した。
木村はこれまで数多くのヒットドラマで魅力的な役柄を演じ、そのファッションやセリフが流行する社会現象も起こしてきた。昨年はTBS系「華麗なる一族」で特殊製鋼会社の若き重役を熱演、ドラマは高視聴率を記録。骨太な作品で、圧倒的な存在感を示した。
今回は3年ぶりの「ゲツク」主演。政治家役、それも首相の設定はもちろん初めてだが、フジテレビは「問題山積の日本の政治に誰もが怒りを感じながらニュースを見ている。今だからこそ、政治に関心を持っていただきたい。幅広い層に見ていただきたい」と話す。木村が演じる日本のリーダー像を通して、モラルや常識の欠如が問われている政治の世界の在り方に一石を投じるエンターテインメント作品を目指すつもりだ。
[2008年2月19日7時47分 紙面から]
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