「サンクスフェアグレ日振島大会」(主催・マルキユー株式会社)が17日、愛媛・宇和島の日振島、矢が浜、蒋渕(こもぶち)の磯で開催された。関西、中国、四国から98人が参加し、グレ(25センチ以上)5匹までの総重量を競った。午前6時半から試合開始。日振島方面で良型が数多くあがり、後半に横島の「北の中の横」に磯変わりした地元の川井祐治選手が終了(正午)までの約2時間で40~48・7センチを15匹仕留める猛攻をみせ、5匹(6690グラム)で初代チャンピオンに輝いた。

 夏場にもかかわらず40~50センチ超の口太グレが数多くあがり、サオを絞り込んだ。午前6時半から蒋渕、矢が浜、日振島方面の磯に分かれて競技を開始。海は穏やかだが潮の動きが鈍く蒋渕、矢が浜では小アジに悩まされ名礁「ウルシ」や「カバ」でさえ厳しい状況。

 一方、日振島方面は場所にもよるが、45センチ超の口太が順調にヒット。小アジは少なくエサ取りはオセンやチョウチョウウオで潮通しが良い水道の「日振7番、8番」などで食いが立つ。「同7番」に上がった北条市の白石和典選手はサオ3本ほど沖の潮の壁を攻めて同8時半までに40~48・9センチを2ケタも釣る好発進。

 だが、蒋渕、矢が浜方面は時間が経つごとに小アジの活性が上がりグレが釣れても30センチ級ばかりで大苦戦。そんな中、矢が浜の「カバの3」に上がった徳島の濱中賢太郎選手が4950グラムを釣りあげて健闘。

 同9時半からは不調な選手が磯変わり。引き続き日振、横島で釣果が伸び、横島の表磯から「横島北の中の横」に変わった川井選手が隣りの「横島北の中」の村岡哲也選手と一騎打ち。

 川井選手は足元にマキエをたっぷり入れ、オキアミを刺しエに沖のシモリを狙う。グレの活性が低いとみて0号ウキを使ったタナ2~3ヒロの軽い仕掛けで潮になじませ、40~48・7センチを連発させて猛攻。村岡選手も足元にマキエを断続的に入れ、サオ1本半の深ダナで溝状の深場を探り38~45センチ超を好調に釣って応戦。

 その後も次々にサオが曲がる熱戦が続き正午に終了。結局、川井選手が約2時間で40~48・7センチを15匹ゲット。5匹(6690グラム)をそろえ、白石選手を330グラム差で抑えて優勝した。

 総評としては潮の流れが鈍く、グレの活性が低い中、たっぷりのマキエでエサ取りを分離し生オキアミの刺しエで深ダナを攻めた選手が上位に入ったようだ。【日刊FPC・濱口正春】【上位3選手のコメント】

 優勝・川井祐治選手

 ツキがあった。磯変わりしてから良型がこんなにも釣れるとは思わなかった。

 2位・白石和典選手

 尾長のポイントだったが型が小さく、早めに見切って口太を狙ったのが良かった。

 3位・村岡哲也選手

 強豪選手が参加する中で上位に入れてうれしい。深ダナを攻めたのが良かった。

 【上位成績】<1>川井祐治(29=宇和島)6690グラム横島北の中の横<2>白石和典(51=北条)6360グラム日振7番<3>村岡哲也(41=福山)6230グラム横島北の中<4>浅野茂樹(37=新居浜)5190グラム日振8番<5>濱中賢太郎(44=徳島)4950グラム、カバの3。※各渡船のトップで順位を決定。▽大物賞

 野口真平(24=八幡浜)50・3センチ日振8番。