＜筏カセＦＩＳＨＩＮＧ＞

　イカダから３０センチ級のマアジが狙える福井・仏谷の「奥城丸渡船」（日刊銀鱗倶楽部加盟店）のイカダへ先日、釣友の息子・森田等君（小４）と釣行した。早朝から「双児島のイカダ」に乗り、サビキ仕掛けで挑戦。等君に強い引きを楽しんでもらおうとサポート役にまわり頑張ったが、前日の大雨で濁りがきつくて食い渋り。それでもしっかりコマセを効かせ午後２時までに２５～３０センチを１７匹ゲット。経験したことのない強烈な食いアタリとスリリングな引きに感激だった。これから濁りがとれると好釣果が期待できる。

　小浜湾東部のイカダでは船から釣れるようなブリブリの良型マアジが狙える。午前５時半ごろ、潮通しが良く水深が１５メートル前後ある「双児島イカダ」に乗った。ここは南川や北川の栄養分豊富な水が流れ込み底が岩礁帯になっていることからマアジの魚影が濃い。

　さっそく沖向きに入ってサビキ仕掛けをセット。サオを出さず等君のサポート役に専念し釣り方から指導。コマセカゴにアミエビを目いっぱい詰め込んで投入。着底後はサオを上下にしゃくってアタリを待ち、反応がなければ２メートルほど引きあげて再びしゃくる。この一連の動作のお手本を示す。

　等君にサオを渡すと、少し手間取りながらも仕掛けを投入。底でしゃくりサオ先を下げた瞬間、ガガガッとサオ先が震える豪快なアタリ。穂持まで海中に入りゴンゴンと締め込む引きにサオ尻を腹に当てて応戦。必死で引きあげたのは２８センチ級の本命。いきなりの良型マアジにびっくり。

　だが、前日の大雨で濁りが入り、アジが食い渋って続かない。条件が良い日なら連掛けで４０～５０匹釣るのも難しくないが、この日は単発ばかりで連で掛かっても口切れ。それでも等君は強い引きに魅せられ、懸命に底付近にコマセを効かせ、ポツリポツリと２５～３０センチを釣っていく。

　数は出そうにないが型は良い。３０センチが連で掛かるとサオが満月に曲がり、リールのハンドルを回せないほどの締め込みをみせる。波止の小アジしか釣ったことのない等君にとって未体験の豪快な引きは感動もの。

　サオをグイグイと絞る引きに必死で応戦し１匹釣るごとに「めっちゃ重たい」と興奮。そんなスリリングなやり取りを楽しみ午前中に２５～３０センチを１４匹ゲット。しかし午後から風が強まると反応がさらに渋くなり同型を３匹追加して午後２時ごろに納竿。まだ釣りたそうな等君に「また来よう」とイカダを後にした。【日刊ＦＰＣ・根来正巳】

　【今後の見通し】マアジは秋が深まるにつれ型が良くなり、３０センチ級を中心に３５センチ級交じりの数釣りが楽しめる。穏やかな日にサヨリを専門に狙うと３ケタ釣りが期待できる。

　【問い合わせ】奥城丸渡船【電話】０７７０・５２・２８４５。料金は児島イカダ１人３３００円、萩下、双児島イカダは３８００円。小学、中学生は半額。弁当６００円、釣り客の素泊まりは２０００円。

　【交通】大阪から中国自動車道、舞鶴若狭自動車道を利用。小浜ＩＣを出て県道２４号で小浜市街へ。同１６２号に入り、エンゼルラインを目指す。阿納尻の交差点を泊方向に左折。トンネルの手前を左折し仏谷へ。