<船FISHING>

 ドラゴン級(130センチ超)のタチウオを狙おうと3日、明石・林崎の乗合船「釣船きもと」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)の船で兵庫・淡路島沖へ出た。午前7時すぎから冷凍イワシをエサにしたタチウオテンヤ仕掛けで挑戦。潮が悪かったのか食いがかなり渋く釣果が伸び悩んだが、ベテランは小アタリを巧みにとらえ、サオ頭の吉川美弘さん(明石市)は70~115センチを9匹釣りあげ、私も100、90センチをなんとかゲット。サオを絞り込んで暴れる豪快な引き味を楽しんだ。

 タチウオ釣りは繊細にして豪快。穂先に出る小アタリを見極め、掛け合わせた瞬間の強烈な締め込みがたまらない。ドラゴンを求めて僚船がひしめく淡路島沖へ午前7時すぎに入った。今年は中型が少なく来れば小型かメーター超。込み潮が南東へ流れる中、左舷中央に入り冷凍イワシをエサにテンヤ仕掛けをセット。流し釣りで大物を狙う。

 水深は75~95メートルで底は泥地。釣り方は底まで仕掛けを落とし、上下の誘いを入れるか、そのままゆっくり引きあげることを繰り返す。開始早々、タチウオ釣り歴20年のベテラン・吉川さんがサオを絞り込み「グイグイと締め込む豪快な引きだった」と115センチのタチウオを引き抜きにんまり。

 その隣の田中康博さん(京都市)も「掛けた瞬間のゴンゴンとくる手応えがたまらない」とバシッと鋭い合わせでメーター級を仕留め満足顔。食いダナは「底から20メートルまで」と聞き、私もそのタナを狙うとコツコツとアタリ。止めを入れ2度目の小アタリで合わせメーター級を釣りあげた。

 その後もまずまずの反応が続き、各所でサオがしなるが同9時ごろから食いがダウン。そんな中でも、へ先の常連・窪田信弘さん(明石市)が目を引いた。魚から見えにくいナイロンリーダー(10号)を使い「食いが渋いときは速い引きあげが効く」と同10時までに70~100センチを9匹。吉川さん、田中さんも後を追う。

 そして左舷では上田敏明さん(明石市)がスロー引きで120センチを仕留め「ガンガンと最後まで良く引きました」とうれしそうに話す。私も何とか80センチを追加するがよほど潮が悪いのか活性が上がらないまま午後1時すぎに納竿。サオ頭でも70~115センチを9匹の貧果に終わったが潮次第では同型を多い人で20匹ほど釣っている。再び挑戦し夢のドラゴンを仕留めたい。【近江康輔】

 【今後の見通し】例年に比べてタチウオの群れが小さく、大釣りは望めないが一発大型が狙える。11月末までが釣期で終盤にドラゴンが期待できる。釣船きもとでは、09年11月14日に神戸市の曽我洋さんが138センチを仕留めた実績がある。

 【問い合わせ】釣船きもと【電話】078・923・6177。乗合船料金は1人6500円(エサ、氷付き)。出船は午前6時30分(集合は同6時)。火曜が定休(祝日の場合は出船。翌日が振替休船)。ほかに小松乗合船【電話】078・923・8711もある。

 【交通】JR明石駅下車、タクシーで約8分。同駅南側出口まで送迎あり、要予約。車は第2神明道路の玉津ICを出て国道175号を南下。国道2号に合流する和坂交差点を直進。県道718号を西へ走り1つ目の林神社南の信号を左折。突きあたりを右へ曲がると同乗合船の看板が見える。