＜投げＦＩＳＨＩＮＧ＞

　マダイの魚影が抜群に濃い島根・隠岐諸島・西ノ島の浦郷湾へ先日、釣友の西塚真一郎さん（神戸市）、美濃谷佳宏さん（同市）と遠征した。日暮れから西ノ島町の「マリンパーク弁天海づり公園センター」に入り投げ釣りで挑戦。潮の動きが良かったのか、道糸を一気に引き出す豪快なアタリが順調に出た。翌日の午前７時までに３人で６０センチ超３匹を含む３０～６５センチのマダイを１３匹ゲット。良型の強烈なアタリと引きにアドレナリンが込みあげ、眠気も忘れて好ファイトを楽しんだ。

　真夜中の静寂を破りドラグ音が響き渡った。ジャーと道糸を一気に引き出していく豪快な食いアタリ。重量感ある手応えで疾走するパワフルな引き。夏の夜のマダイ祭りに酔いしれた。

　浦郷湾では波止や浮き桟橋で良型マダイが６月から釣れ始め、夏場に向けて毎年のように８０センチ超があがっている。私も０５年６月に８１センチを仕留めた実績がある。

　午後６時ごろ「マリンパーク弁天海づり公園センター」に到着。ここは浮き桟橋で水深があり潮通しも良いことから良、大型が高確率で狙える。日暮れとともに４本のサオにタイムシ、ユムシを３センチほどのタラシで刺し分け、１００メートルほど扇状に遠投し大物を狙う。

　少しずつサビく誘いをかけながらマダイの回遊を待つと２時間ほどしたとき、約７０メートル沖に潮目ができ潮が右へ走りだす。チャンスとばかりに潮目を狙うと即、ヒット。節のある強引きで出迎えてくれたのは５１センチのきれいなマダイだった。

　この１匹にテンションが急上昇。３０分後にはドラグ音がジャーと響く、マダイらしい大アタリで５５センチを追加。美濃谷さんも３０センチ超をゲット。マダイ釣りのコツは遠投と小まめな誘いだけ。３人で懸命に投げ返してはサビくと北向きに構える西塚さんに激しいアタリ。

　リールのスプールが一気に逆転し、一方的な引きでサオが大きく曲がる。獲物の疾走をタテザオでしのぎ力勝負の末に浮かせたのは尾が長い６１センチ。西塚さんが初の６０センチ超に「やったぜ」と雄たけびをあげて大喜び。

　続けて尺カサゴや４０～６０センチのマダイが順調にあがり午前１時ごろ、私に大物がヒット。ギギーッという強烈なドラグ音とともにサオ尻が上がり、合わすとガンガンと頭を振る。力強い引きに応戦し５分がかりで頭がでかい６５センチを仕留めた。その後は仮眠をとり、早朝の時合に３０、４０センチを追加し、３人で３０～６５センチを１３匹釣りあげ同７時ごろに納竿。太仕掛けで挑む力勝負のファイトを存分に楽しんだ。【サーフ

　インフィニティ・柴田誠】

　【今後の見通し】マダイは８月の中ごろまで産卵後の荒食いが期待できる。海づり公園以外でも、浦郷湾内の浮き桟橋や珍崎の防波堤などから良型が狙える。他にも尺ギスや３０センチ超のカサゴ、４０センチ級のイトヨリや５０センチ級のイシダイも食ってくる。

　【問い合わせ】マリンパーク弁天海づり公園センター【電話】０８５１４・６・０５９８または、漁業協同組合ＪＦ島根浦郷支所【電話】０８５１４・６・０２０１。夜釣りは３人以上の予約が必要で入場料は１５００円。浦郷漁港から同公園への渡船料は１０００円。他に別府港から池田渡船【電話】０８５１４・６・０６３７もある（要予約、海づり公園の予約、問い合わせは不可）。海づり公園、浮き桟橋、一文字波止、防波堤への渡船料は２５００～３５００円。

　【交通】島根の七類港または境港から隠岐汽船で西ノ島の別府港へ。タクシーで公園へ直行するか、別府港から池田渡船を利用。もしくは町営バスで浦郷漁港へ行き、漁協の渡船で同公園へ。