＜投げＦＩＳＨＩＮＧ＞

　キスの引き釣りが最盛期を迎えた京都・天橋立へ先日、２５センチ超を狙おうと釣行した。早朝からサオを出し、海藻周りに潜む大型を狙ったが不発。それでも小、中型の数釣りは好調でコンコンコンと手元に響く小気味良いアタリを順調にとらえ、４～６連でパールピンクの美形をゲット。午前１０時半すぎまでに１２～２２センチを６２匹釣りあげた。サイズには不満が残ったが、数には満足いく釣行だった。

　毎年、２５～３０センチの大型キスがあがる、大天橋海水浴場周辺に午前４時半ごろ到着。遊泳区域外の右端に入った。ここは遠浅の砂地に点在する藻の周りに大型が潜む。狙うは縦に伸びる藻で底に変化があるところ。フロート天秤を使った５本バリ仕掛けをセット。臭いで大型の食いを誘おうとチロリを１センチのほどのタラシで刺し、４色付近へ遠投。

　ウミケムシが多いので仕掛けは止めずに動かし続ける。時計の秒針の速さをイメージしながらさびくと幸先よく３色付近でコンコンとアタリ。１６センチ級のきれいなキスがダブルで食ってきた。２投目も同色で鮮明なアタリが続き、今度はゴンゴンと力強い手応えをみせる。取り込んだのは丸々と太った２２センチの良型だった。

　このぶんだと２５センチ超も釣れそうと３～４色の藻周りをていねいにさびくが期待とは裏腹に獲物がサイズダウン。同６時ごろまで辛抱強く型を狙うが、小型の食いが活発なことから狙いを変更。１２本の小バリ仕掛けに替え、エサもイシゴカイをハリ先いっぱいで刺し３～２色を狙う。すると心地よい魚信が続き１２～１４センチが６連の鈴なりで掛かった。

　その後も４～６連が続き順調に数を伸ばすが、日が高くなり海水浴客が増えるとペースダウン。ヒイラギや小ダイも多くなってきたため１２～２２センチを２５匹キープしたところで同７時半ごろから休憩所の北側へ。２本目の石積み突堤へ入った。ここも大型の実績がある。

　再び５本バリ仕掛けに戻し、今度は数、型ともに狙おうとチロリとイシゴカイを交互に刺し正面へフルキャスト。４～５色のかけ上がりを探ると、１投目で１６センチがダブルでヒット。

　次は４色付近の縦に伸びる藻際を探るとコンと鮮明なアタリが出たあと、ゴンと強いアタリ。取り込むと狙い通りに２０、１６センチが２連でハリ掛かり。その後も藻周りをじっくり攻め、チロリで２０センチ級の良型を、ゴカイで小型を１～３連で釣り続け１５～２０センチを３７匹追加。暑さがきびしくなってきた同１０時半ごろに終了した。【日刊ＦＰＣ・野間弘】

　【今後の見通し】８月中は数釣りがメイン。２～３色を手返しよく探れば午前中で３ケタ釣果が楽しめる。９月に入ると小型は減るが大型は１０月末まで狙える。１本バリ仕掛けで藻の中をダイレクトに攻めてみるのも面白い。ウミケムシとの戦いになるが一発大物が期待できる。夜釣りでは小天橋の中央付近から大天橋海水浴場向き（３色）を狙うと４０センチ級のマダイも食う。

　【交通】中国、舞鶴若狭自動車道を経由して綾部ＪＣＴから京都縦貫自動車道へ。宮津天橋立ＩＣを出て府道９号、国道１７８号、府道２号を経て天橋立へ。