＜ソルトウオーターＦＩＳＨＩＮＧ＞

　兵庫・明石沖でジギングシーズンが開幕。早くも丸々と肥えたブリがロッドを絞り込んだ！

　今年の青物の状況を確認しようと１日、同・東二見のジギング船「西海丸」で午前５時半ごろから明石海峡大橋周辺へ出た。朝一から潮待ちの時間が続いたが、下り潮が流れだすとサワラが好調に掛かり７０、７２センチをキャッチ。三田市の澤浩一さんは同型のサワラのほかに、潮の流れが緩んだタイミングで８４センチのブリも仕留めた。午後１時までに船中で７０～８５センチのサワラを１２匹に、３５～４０センチのサバも６匹釣りあげた。

　下り潮が緩みかけた午前１１時ごろ、へ先の澤さんのロッドをバッドまで曲げる大物がヒット。「底から３回ほどしゃくるとガツンと食ってきた」。大物が掛かったのは水深４０メートル前後の明石海峡大橋周辺。潮が緩みかけたとはいえ、海峡だけに流れが速く、大型青物が急流に乗って一気に走る。

　澤さんが必死で応戦するが、ロッドが弓なりに曲がり、リールのドラグ音がジーと鳴り響く。同乗者も手を休めて熱闘を観戦。ラインを巻いては、引き出される一進一退のやりとりを５分ほど続けると、ようやく海面に姿をみせたのは、丸々と肥えた見事なブリ！

　船べりでも、激しい抵抗でラインをひきずり出されるが、澤さんがドラグワークでじっくりと弱らせ、最後は西海船長が一発でタモ入れ。予想以上の大物に「ラインが細かったので（ＰＥ２号）いつ、切られるかとひやひやの連続でした。スリル満点のファイトでした」と澤さんが感激。ヒットしたメタルジグは２００グラムのイワシカラーだった。

　ブリが釣れるまではサワラが好調に掛かった。朝は流れが鈍く、潮待ちを続けた午前９時ごろ、下り潮が走りだすと底付近で７２センチがヒットした。「今年はサワラが多い」と話す西海船長の言葉通り、一流しごとに船中で１～２匹が掛かる。

　しかも７０～８０センチの良型ぞろい。サワラはハマチなどのように早引きは不要で、スロージャークで釣れるのでおやじジガーでも釣りやすい。当たりジグはセンターバランスのピンク。

　同様にスローにしゃくっていくと、今度は中層でグググッとアタリがきて７０センチを追加。時折、４０センチ級のサバをヒットさせる人もみられ結局、午後１時までに８人で８４センチのブリを１匹、７０～８５センチのサワラを１２匹、３５～４０センチのサバを６匹釣りあげた。サワラは刺し身とみそ焼きにしたが、脂が乗っていて最高にうまかった。この日は潮が小さくサワラが主体だったが、流れが速い日ならハマチも狙え、３日には明石沖で３５～４５センチをサオ頭で７匹釣っている。【近江康輔】

　【今後の見通し】サワラは引き続き７０センチ超が期待でき、潮回りが大きな日は鹿ノ瀬などでハマチやメジロが狙える。例年、初期に小型のカンパチも良く釣れるので楽しみ。ハマチは底から３メートル以内で早引きを繰り返すのがヒットパターン。タチウオの新子がベイトになるとシルバーのロングジグが必携アイテムになるので常備しておきたい。

　【問い合わせ】西海丸【電話】０７８・９４２・６４８０。乗合船料金は６０００円（氷付き）。出船時間は午前５時半（季節により変動）。

　【交通】山陽電鉄の東二見駅で下車。南へ徒歩で約１０分。車は大阪から阪神高速３号神戸線、第２神明道路を利用して明石西ＩＣを出て県道２０８号へ。南二見の信号を左折。同７１８号に入り、同東二見駅を過ぎ、二見農協前の信号を右折して二見港へ。