<釣りをしようよ

 プルルン体験隊>

 東京湾・走水沖の巨アジと闘ってみないか?

 季節を問わず魚の食卓での人気1位といえば、アジを挙げる人も多いだろう。そのアジ、特に大きなアジを狙うのが走水港の「広川丸」(広川忠義船長=46)だ。HPには「初心者、女性、大歓迎!」とある。アジ釣り初体験の女性が挑んだ。同HPには「大アジGet(45センチ以上)で1日釣り無料券進呈」とあり、さて大アジは捕獲できたのか?

 「大丈夫でしょうか?

 私、ちゃんと泳ぐ魚を海で釣るのは初めてなんです」。児玉千加代さん(42)は不安そうな表情をみせた。

 実は今年5月、富津「みや川丸」で、名前が「コダマ」で逆から読むと「マダコ」になることから、なかば強引にマダコ釣りに初挑戦してもらった。なんと2・3キロの大ダコをゲット。その運を信じて(?)、今回は40センチオーバーが釣れる走水沖の巨アジにチャレンジ-ということになった。

 広川丸の大女将(おおおかみ)、広川祥子(さちこ)さん(68)は「大丈夫よ、船にさえ乗れれば釣れるから。ただし、サイズは選べないけどね」と笑顔で背中を押してくれた。釣り場は港から約20分の水深50~55メートル。場所を決めたら忠義船長はアンカーを打ち込んでしまった。「中には流して狙う船もある。ウチは魚を寄せて定点で釣る。浮気はしません」と忠義船長はニヤリと笑った。

 スタートから40分は反応がほぼなかった。忠義船長はそれでも動かない。これは、イワシミンチのコマセをまいて、魚を寄せる準備だった。児玉さんの隣、右舷ミヨシ(船首)の野島英蔵さん(61=文京区)が2本バリの下バリで15センチ前後のアジをキャッチした。着底してからぴったり2メートル巻き上げていた。これを合図に船中でサオが曲がり始めた。児玉さんにもきた。

 児玉さん

 私も2メートル上げてみました。最初の40分は仕掛けの落とし方で、リールに親指を掛けて(サミング)勢いを抑えるとか、イワシミンチを詰め込みすぎないとか、いろいろ周囲の方に教わって、慣れたころにサオ先はピクン、ピクン、って。マダコも面白かったですけど、アジも楽しいですね。

 電動リールで巻き上げるのだが、最初は早く獲物が見たいので、速いスピードで巻き上げてしまった。口切れして逃げられた。

 児玉さん

 サオ先が反応したら、超ゆっくりで巻き上げることにしました。ちゃんと釣れた。急がば回れ、ですね。

 ▼宿

 走水「広川丸」【電話】046・841・8002。出船は午前便7時30分、午後便は1時。エサ、氷と仕掛け2組付きで5500円、1日便は8500円。定休は第2、第4火曜。

 ▼交通

 車が便利。横浜横須賀道路の馬堀海岸インターチェンジで下車して右折。約2キロでファミリーマート裏に駐車場。

 ▼仕掛け

 釣り道具はレンタルできる。サオは先調子の1・5~2・4メートル。電動リールに道糸PE5~6号、片天ビンにビシはオモリ150号。クッションゴム直径1・5ミリで20~30センチ。ハリス2~3号、全長1・8メートル、ムツバリ10~11号。エサはコマセがイワシミンチ、付けエサはイカの赤タン。