<釣りをしようよプルルン体験隊>

 家族で安心して釣りがしたぁ~い。ならば、東京湾のアジ釣りなんぞどうでしょうか?

 東京・亀有「聡丸」(水野聡船長)では、親子ペアの割安プランを実施中でぇ~す。サッカーのネパール代表監督も務めた塩沢敏彦さん(67)と息子夫婦と孫3人の計6人で繰り出しました。船釣りは初体験の子どもらは大興奮の1日になりましたよ!

 塩沢さん、いやここでは「カントク」と呼ばせていただきます。カントクの息子の「おとうさん」次郎さん(40)と「おかあさん」妻千春さん(41)、そして3人の孫、中学生の長男玲央(れお)くん(12)と小学生の長女光(こう)ちゃん(10)、園児の次男恵(けい)ちゃん(5)の計6人で東京湾に繰り出した。

 孫3人は、初めての船釣り。玲央くんは「アオイソメとかチョー気持ち悪いし。魚も触れない」とサッカーでGKを務めていて、強いシュートにも向かっていくが、魚とエサには腰が引き気味だ。

 出船は風速10メートルの強風が吹き荒れていて、現場の横浜沖まで移動するため、波をかき分けて進む船に孫3人が大興奮。「すげぇ~、船カッコいい」と玲央くんは目がランランとしてきた。3人とも前夜、寝る前に酔い止め薬を飲んで、乗船30分前にも服用したため、船酔いの心配はなかった。

 本命はアジだったが、最初に反応したのはサバだった。ただ、バカにしちゃいけない。水野船長は「大型はポツポツだけど、食べたらこの中型ゴマサバが脂乗りもよくてメチャクチャおいしい。お土産にはいいよね」と太鼓判を押す。

 最初に釣り上げたのは「おかあさん」。6匹連続でサバ。器用にサバの首を折って、すぐに血抜きする。さすがに主婦だ。「お父さん」もサバとホウボウの一荷で気勢をあげ、カントクも大きなシロギスを引っこ抜いて船内が盛り上がってきた。

 玲央くんは、なかなか底からコマセカゴを浮かす感覚をつかめずに苦戦したが、エサも触れるイカの赤タンに替えて調子をつかめた。カントクの血が流れているからか、サバを連発したあとで、本命アジをゲットした。「サッカーしか興味なかったけど、釣りも面白い」と照れて話した。

 恵ちゃんはサオ握ってウインクし、光ちゃんは「おとうさん」の掛けたホシザメをなでて笑顔を見せた。結局、家族でサバ71匹、アジ11匹、シロギス2匹、ホウボウ1匹と「大漁だね」とカントクも大喜び。サバの船上干しのお土産もついて大満足の釣行だった。

 この日は横浜市の自宅に帰って、刺し身にアジフライ。翌日、シメサバやサバみそ煮も楽しめた。東京湾を満喫した玲央くんは「今度はマグロだな」と目をキラキラさせていたとか。東京湾で家族釣り、楽しいですよ。【寺沢卓】

 ▼カントク…こんな人

 城北高校(東京)-明大では俊足の左DFで「日本で攻撃参加した初のサイドバックだった」(本人談)。86年、日本リーグ2部に低迷していた全日空横浜クラブに就任し、2年後に同1部に復帰し2位、89-90年シーズンも3位と強豪復活させた。91年から加茂氏にバトンタッチし、チームは絶大な人気を誇った横浜フリューゲルスに。2005年、熱血的な指導力から日本サッカー協会からの派遣制度でネパール代表の監督を務めた。釣りでは、シーカヤックで江の島沖にでて「シロギスの入れ食いポイントを開拓したんだ」と話す海釣り大好き人間。

 ▼宿

 亀有「聡丸」【電話】090・2223・5065(午前5時~午後9時)。午前6時30分出船。エサ、コマセ、氷付きで9500円、女性は7500円。親子ペア割り引き小学生1万円、中学生1万2000円。