<大魔神ファイト一釣!!>

 大魔神マグロにリベンジ釣戦!

 前回(8月)のマグロ狙いでは巨大シイラのヒットパレード…だけでマグロは空振りに終わった日刊スポーツ評論家の佐々木主浩さん(46)が、再び静岡・伊東港の「妙法(みょうほう)丸」に乗り込んでアタックした。「今度こそ仕留める」の意気込みで挑んだが、さて、結果は…!?

 佐々木さんは今年、マグロに初釣戦後、これまで相次ぐ台風で2回断念を余儀なくされ、今回が<三度目の正直>の出漁だ。それだけに「昨夜は十分(4時間だが)睡眠をとってるから気力も十分」とボルテージは高かったが、それとは裏腹の展開になる…とは誰も予想してなかった!?

 

 例によって、まだ暗い中でまず、川奈沖でエサ用のサバの確保から-。両舷のミヨシ(船首)に加藤雄二さん(59=日刊釣りペン・クラブ)と並んでサオを出し、加藤さんが連発。サビキ(魚皮付き5本バリ)仕掛けに30センチ前後のサバを何匹もぶら下げたが、一方の大魔神、なぜかヒット率が悪く、「サバ釣りって、こんなに難しかったか」と、珍しく苦戦の様子。それでも、何とか30匹余りを船のイケスに収め、いざ、マグロが待つ伊東南沖へ-。

 釣り場に着くと、厚い雲間から日がのぞき、風は北で多少波立っているが、潮温は23度近い。太田潔船長(71)によれば、この温度になってからマグロのヒット率がアップしているという。「よし(マグロよ)来い」と大魔神がほえた。

 佐々木さんは右舷ミヨシで、加藤さんが同トモ(船尾)に陣取り、置きザオのままサバをセットした仕掛けを投入。泳ぎに任せ、ラインが100メートル前後出たところで待つ。と、突然、加藤さんのラインが走った。何だ?

 慌ててリールを巻くと、バシャッ!

 金色を帯びた巨大魚が海面をジャンプ、シイラだ。1メートルを超す、俗にいう<メーターオーバー>で、取り込んでから海へリリース-。

 マグロはいつ、どこで食いつくか分からない。周りには8隻の釣り船がいて、1隻から「30キロ近いクロマグロをゲット」のヒットコールが入った。ところが大魔神、やたら「眠い」を連呼。睡眠は十分のはずなのに<果報は寝て待て>とゴロリとするシーンも。すると、ギャーッ!

 鋭い音を発しながら加藤さんのリールからラインが勢いよく飛びだした。スワ、マグロか?

 ここで佐々木さんにバトンタッチ。強烈に引き込まれるサオを持ち、「スゴい力だ」と懸命に耐える。リールを巻いてもそれ以上ラインが出ていき…そんな激しいバトルが10分余り続く中、バシャッ!

 海面ジャンプで姿を見せたのが、何とメーターオーバーのシイラだった。

 以降は沈黙のままストップフィッシング。サバの苦戦に予想外の睡魔との闘い!?

 やらでマグロはまたまた空振り。佐々木さん、さぞかしマグロ釣りの難しさを思いシイラされた!?

 いえいえ、太田船長から「ほかの船で19キロ以上のマグロが4匹出てる」と聞いて、「次こそ釣るゾ」と、やっぱりリベンジ宣言。マグロ釣戦はまだまだ続くのであります。【長瀬川忠信】

 ▼船

 日刊スポーツ新聞社指定「妙法丸」【電話】0557・37・4913。マグロは仕立て船限定の予約制で5人まで11万円。午前3時半目安に船着き場(場所は要確認)集合。乗合はヒラメ狙いで午前5時30分集合、エサと氷付き1万4000円。HP<http://www4.i-younet.ne.jp/~myoho-m/>

 ▼交通

 電車はJR伊東駅からタクシー利用。マイカーの場合は、国道135号で伊東港「妙法丸」の船着き場へ。詳細は要確認。