<哀川翔

 魂のアタリ!!!!!!!>

 ヒラメ80匹が乱舞した!

 「釣りは人生の縮図」と言い切る「アニキ」こと俳優哀川翔(53)が、外房・大原沖(千葉)のヒラメに挑んだ。水深15メートル前後の浅場で生きたイワシを泳がせて誘う。アタリが出ても慌てず騒がず待つ…。ひたすら待つ。ヒラメとの真剣勝負で、なんと12匹をゲットした。船中で80匹が上がり、操舵(そうだ)した「力漁丸」中井聡船長(53)も「スゴい」と舌を巻いた。

 アニキ釣行では、2年前の同時期に茨城・鹿島「第三幸栄丸」、7人でヒラメ46匹を記録した。この時、初ヒラメだったHIROは6匹で、アニキは9匹。今回の大原で、記録を更新した。12人で80匹。鹿島では1人当たり6・57匹だったが、大原では6・67匹、しかもタコボウズ記者がちょっとサオを借りて1匹しか釣っていないので、11人で79匹と考えれば、なんと1人当たり7・18匹にハネ上がる。「よく釣った。鹿島も大原も、いい海だ」とアニキはニンマリ。

 風が強かった。中井船長は遠出を断念して近場の水深11~16メートルのエリアを流した。功を奏した。漁業協定で開始は午前5時半。仕掛けを投入して4分で右舷トモ(船尾)のHIROのサオが曲がり、1分後、その隣のアニキも合わせてフッキング。風は吹き抜けるものの、ウネリはない。2人とも浮いてきたヒラメをすくって絶好のスタートを切った。アニキの釣り魂がメラメラと燃えてきた。

 アニキの知人で釣り名人の宮沢さんが、2人の釣りを見て、安心してサオを出した。着底して15秒ほど、サオがギュンッ、としなった。オモリは船の流し方を変えるタイミングで、40号と50号を交互に入れ替える。ライトタックルゆえ、操作性が高い。待つヒラメの釣りだが「着底してから、ちょっと浮かす。で、フォール(落ち込み)でドスン、です」と宮沢さんが「攻めるヒラメ」の釣りを解説してくれた。

 この釣りで船内が活気づいた。置きザオと手持ちを織り交ぜたアニキは順調にアタリを重ねて、残り1時間(午前10時)で9匹、仕事現場から車で駆け付け寝不足のHIROは寝ながら6匹、この時点で2年前の自分に並んだ。「魚だって生きるために釣られたくない。勝負だよ、勝負。アタリを見逃さずに合わせられるか、ヒラメは面白いね」とアニキはニヤリ。

 寝ていたHIROも最後は起きてサオを握り、1匹を追釣。7匹。ヒラメの自己記録を打ち立てた。10、11匹と連続して釣った後、ポカポカ陽気にアニキも2分半ほど目を閉じていたが、再びサオを握って、仕掛けを浮かして落として「これ、くるな」とボソリ。直後にサオが引き込まれた。フォールで食わせる「攻め」がピタリとはまった。

 結局、宮沢さんが14匹、アニキは12匹、女子アングラー静香ちゃんが10匹、HIROは4番目の7匹だった。「なじみのすし店に約束してるんだ。今夜はヒラメ祭りだぜ。大原のヒラメ、気に入った」とアニキは髪の毛をかき上げた。【構成・写真

 寺沢卓】

 ▼今回の参加者

 アニキ、安田大サーカス・HIRO、アニキのヘアスタイリストのぶさん(今回釣果3匹)、のぶさんの弟子ブチ(同5匹=最大2・7キロ含む)、アニキの友人スギちゃん(同6匹)、テレビ番組プロデューサー佐藤さん(同6匹)、宮沢幸則さん、井筒静香さん、田渕雅生さん(同6匹)、北本茂照さん(同3匹)、福田豊起さん(同6匹)。宮沢さんら5人は釣りコーチも兼ねていただきました。ありがとうございました。

 ▼アニキのタックル

 ロッド・メタリア

 ライトヒラメ

 M-215、リール・シーボーグ150-DH、ライン・メガセンサー1号、バッテリー・BM2300、仕掛け・快適ヒラ移動式仕掛SS

 ▼宿

 大原「力漁丸」【電話】0470・62・0575。ヒラメの乗り合いは、午前4時前集合。エサのイワシ、氷、下船後の軽い昼食がついて1万2000円。要予約。