トランプ次期米大統領は11日、ニューヨークのトランプタワーで記者会見した。「私は最大の雇用創出者となる」と約束し、「多くの企業が米国に戻ってくる」と強調。海外に生産拠点を移す企業には重い関税を課す考えを示した。過激派組織「イスラム国」(IS)打倒などでロシアと協力できると述べた。ツイッターで一方的な情報発信を繰り返してきたトランプ氏の記者会見は、昨年11月の大統領選勝利後初めて。

 次期米大統領がこれほど長期間会見しなかったのは極めて異例で、今月20日の就任を前に、国民に説明責任を果たす狙いがある。トランプ氏単独の記者会見は昨年7月27日以来、約半年ぶり。

 大統領選を狙ったサイバー攻撃について「ロシアが背後にいると思う」と述べ、米情報機関の分析を認めた。一方で、トランプ氏がロシアに私生活に関する不利な情報を握られているとの報道は否定し「おそらく情報機関が流した」と不快感を示した。

 トランプ氏は、世界で展開する不動産などの事業を子どもが継承すると表明。大統領職との「利益相反はない」と主張した。

 メキシコ国境に建設を計画する壁について「1年も1年半も待っていられない」と述べ、早期に建設する考えを強調。中国や日本などと交渉するために優秀な人材が必要だとして、次期政権チームを「史上最高」と称賛した。ロシア、中国、日本、メキシコはオバマ現政権よりも次期政権を「はるかに尊重するだろう」と述べた。

 オバマ大統領の看板政策である医療保険制度改革(オバマケア)を「大失敗だ」として、撤廃する考えを強調した。

 記者会見場となったトランプタワー1階のエレベーターホールは、200人を超える記者やカメラマンで身動きできない状態となり、各国メディアの関心の高さをうかがわせた。(共同)