将棋のプロ棋士、佐藤天彦(あまひこ)名人(29)とコンピューターソフト「PONANZA」の2番勝負、第2期電王戦第1局が1日、栃木県日光市「日光東照宮」で行われ、後手の佐藤名人が71手で敗れた。

 「PONANZA」はプロ棋士に負けなしの6連勝中。最強将棋ソフトの呼び声が高い。1980年代、ゲームセンターにもあった将棋ゲーム。ソフトの開発当初、戦い方を覚え込ませるのに業務用大型冷蔵庫のようなコンピューターを使い、リヤカー1台分はある資料を読み込ませていた。それが、急速な進歩の中で、精度を増していった。

 同じボードゲームでも、チェスは1997年、アゼルバイジャン出身で時の世界王者だったカスパロフ氏がコンピューター「ディープ・ブルー」に敗れた。

 囲碁では昨年3月、世界トップクラスの韓国人プロ棋士が、米グーグル傘下の人工知能(AI)開発ベンチャー「ディープマインド」のソフト「アルファ碁」に敗れている。また、今年3月には棋聖などを保持している井山裕太6冠がやはりソフトに敗れ、話題を呼んだ。判断力を高め、プロに勝った。

 1年間で48勝を挙げ、昨年度の勝利数で全プロ棋士中1位となった将棋の千田翔太6段は、コンピューターで研究することから「ソフトの申し子」と呼ばれる。プロ棋士とソフトは対決から、お互いに技量を高め合う共存の時代に入ったといえる。