パリ中心部シャンゼリゼ通りの警官銃撃テロで、フランス紙ルモンドなどは21日、捜査筋の話として、銃撃犯はフランス人のカリム・シュルフィー容疑者(39)と明らかになったと伝えた。捜査当局は身元を発表しておらず、犯行声明を出した過激派組織「イスラム国」(IS)と容疑者との関連や共犯者の有無などの捜査を進めている。

 シュルフィー容疑者は警官殺害を企てている可能性があるとして対テロ捜査の対象になっていた。ISは20日夜に発表した声明で「実行犯はベルギー人のアブ・ユセフで、ISの戦士だ」と発表しており、同一人物かどうかははっきりしていない。

 フランス内務省によると、アブ・ユセフと名乗るベルギー人が21日、同国北部アントワープの警察署に出頭した。この男はベルギー当局から指名手配されていたが、警官銃撃テロとは無関係とみられ、2人を巡る情報が入り乱れている。

 シュルフィー容疑者はパリ東郊リブリー・ガルガン生まれ。2005年、警官ら3人に対する殺人未遂罪で禁錮15年の有罪判決を受け服役したが、15年に釈放された。

 捜査当局は20日夜、パリ東郊シェルにあるシュルフィー容疑者の自宅などを捜索。複数のフランスメディアによると、射殺された容疑者の遺体付近からISを支持する内容の手書きメモが発見されたほか、シャンゼリゼ通りへの移動に使った自動車からは拳銃や大型ナイフ、園芸用はさみ、イスラム教の聖典コーランが見つかった。

 オランド大統領は21日、大統領府で緊急国防会議を開催。終了後、カズヌーブ首相は23日に行われる大統領選第1回投票を「妨げることがあってはならない」と述べ、警備に万全の態勢を取っていることを強調した。(共同)