稲田朋美防衛相は19日の記者会見で、18日に沖縄県・尖閣諸島周辺の領海に侵入した中国海警局の船の上空を小型無人機ドローンのような物体1機が飛行しているのを確認し、航空自衛隊がF15戦闘機など4機を緊急発進(スクランブル)させたと明らかにした。

 防衛省によると、空自機がドローンとみられる物体に緊急発進したのは初めて。稲田氏は領海侵入中の海警局の船がドローンを飛行させたと分析しているとし「領空侵犯に当たると考えている。わが国の主権に対する侵害だ」と指摘した。

 菅義偉官房長官は記者会見で、一方的に緊張をエスカレートさせる行為だと批判。杉山良行航空幕僚長も「領土、領海、領空を毅然(きぜん)と守るという観点でしっかり対応したい」と述べた。

 第11管区海上保安本部(那覇)によると、18日午前、中国海警局の船4隻が領海に侵入。尖閣諸島・魚釣島の西北西約14キロの領海内を航行していた1隻の上空で、ドローンのような物体が飛んでいるのを確認した。

 防衛省によると、別の目的で飛んでいた4機が対応に当たり、海警局の船に無線で退去するよう求め、ドローンを飛ばさないよう警告した。

 尖閣周辺では2012年12月、魚釣島南約15キロの領空で中国当局の航空機1機が領空侵犯し、空自戦闘機がスクランブルした。13年9月には中国軍のドローンではない無人機とみられる航空機1機が尖閣の北空域を飛行。領空侵犯はなかったが、空自機が対応した。(共同)