犯罪を計画段階で処罰する「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案は19日の衆院法務委員会で、自民党、公明党の与党や日本維新の会の賛成多数で可決された。自民党議員が質疑を終えるよう求める動議を提出し、与党は採決を強行。23日に衆院を通過させ、24日の参院審議入りを図る。

 改正案は、監視社会を招く恐れへの懸念も根強く、採決時には、野党議員が自民党の鈴木淳司委員長席を取り囲み騒然。「こんな採決は無効」「数の横暴だ」などの声が飛び交った。法務委終了後、金田勝年法相は記者団に「集中的に審議し結論に至った。誠実に対応してきた」と語った。

 民進、共産、自由、社民の野党4党は採決強行に反発、衆院本会議での採決阻止に向けて連携を強化することを確認。国会周辺には多くの市民が集まり、「特定秘密保護法や安保法制と同様、世論を無視している」などの声を上げた。

 「共謀罪」の対象犯罪は277で、適用対象をテロ組織や暴力団などの「組織的犯罪集団」と規定。構成員が2人以上で犯罪を計画し、うち少なくとも1人が現場の下見などの「準備行為」をすれば、計画に合意した全員が処罰される。ただ判断基準の「あいまいさ」は否めず、一般人が処罰対象になりかねないとの懸念も出ている。