詐欺的商法を手助け?予納金が高額化
悪質商法による大型詐欺事件などをめぐり、業者側の破産を裁判所に申し立てる際に必要な「予納金」が、東京地裁で高額化の傾向を示していることが11日、被害者側の弁護士の調査で分かった。
予納金は、隠し財産調査など管財人の経費に使われるが、調査をまとめた五十嵐潤弁護士は「高額化は、被害金を少しでも回収するための破産申し立てを困難にする。資産凍結や被害拡大防止の機会を逃し、結果的に詐欺的商法を存続させる手助けになる」と指摘。
一方、東京地裁幹部は「管財人の負担は事件ごとに異なり、高額化しているとの認識はない。金額に差が出ても、基本的な判断基準は変わらない」としており、被害救済をめぐる議論に一石を投じそうだ。
予納金の額は裁判官の裁量で決まるが、被害が全国に及ぶ事件での破産手続き申し立てが多い東京地裁は、負債額などによる基準を規定。負債が100億円超の場合「700万円以上」としている。
弁護士らの調査では、巨額詐欺事件に発展した「ジー・オーグループ」に対する2002年の破産開始決定では、負債総額が300億円で予納金は700万円。当時はほかの詐欺事件でも同程度だったが、昨年詐欺容疑で社長が国際手配された「近未来通信」(見込みの負債総額300億円)では1900万円、出資法違反容疑で警視庁の捜索を受け、昨年11月に破産した「エル・アンド・ジー」(同700億円)では3000万円に上っていた。
[2008年5月11日20時25分]
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