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中村聡志さん「家族を考えて自分保った」

父親の淳貴さん(右)と記者会見に臨む中村聡志さん(共同)
父親の淳貴さん(右)と記者会見に臨む中村聡志さん(共同)

 イラン南東部で武装集団に誘拐され、14日に解放された横浜国立大4年、中村聡志さん(23)は16日、イラン外務省で記者会見し、約8カ月間の拘束生活について「家族のことを考えて自分を保っていた」と心境を語った。また「イラン政府や日本政府など多大なご迷惑を掛けた皆さまに心から深くおわびします」と述べた。

 拘束中は、武装集団から「暴行などを受けるようなことはなかった」と説明。ただ報道陣の質問が解放の経緯などに及ぶと、「内容に触れる部分は答えを差し控えたい」と言葉を濁した。

 中村さんはこの日、解放の知らせを受けテヘラン入りした父親の淳貴さん(54)と再会。淳貴さんと、同行した小野寺五典外務副大臣とともにイランのシェイフアッタル筆頭外務次官に面会し、イラン側の努力に謝意を表明した。同日夕にテヘランを出発、ドバイ、ソウル経由で17日夜に関西空港に到着する予定。

 中村さんは口元を引き締め緊張した表情。それでも時折笑みを浮かべ、ほっとした様子もうかがわせた。

 会見に同席したホセイニ外務省報道官は「犯人グループの要求に応じず、解放を達成した」と述べ、武装集団の仲間の解放や身代金支払いはなかったと強調した。

 隣国パキスタン領内で解放された中村さんは15日午後にテヘランに到着。日本大使館で健康状態のチェックを受けた。保護した大使館員らは「長期間の拘束生活による精神的な疲労」を懸念。15日に大使公邸で夕食を取った際も「突っ込んだ話」は避けるなど、休養を最優先した。

 中村さんは旅行中だった昨年10月、ケルマン州の古都バム付近で誘拐された。武装集団は麻薬密輸組織シャハバフシュとみられ、当局に拘束された仲間ら数人の釈放を要求していた。

 [2008年6月16日23時41分]


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