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G8温暖化防止へ指導力発揮できず

 イタリア中部ラクイラでの第35回主要国(G8)首脳会議(サミット)は10日、3日間にわたる討議を終え、議長を務めたイタリアのベルルスコーニ首相が記者会見で議長総括を発表、閉幕した。首相は同日行われたアフリカ諸国、国際機関などを交えた食料安全保障に関する拡大会合で、途上国への農業開発に今後3年間で総額200億ドル(約1兆8000億円)を拠出することで合意したと表明した。

 ただ、経済発展を優先する中国やインドなど新興国の抵抗で温暖化防止へ指導力を発揮できず、G8の限界も露呈。ベルルスコーニ首相は会見で「G14が基本的な枠組みになるだろう」と述べ、G8に代わり、中国などを加えたG14による議論が重要になるとの認識を示した。

 新興国を加えて地球温暖化問題を討議する主要経済国フォーラム(MEF)の首脳会合は9日、産業革命以来の気温上昇を2度以内に抑えることの重要性に言及した首脳宣言を発表した。

 しかし温室効果ガス削減をめぐっては「2050年までに相当量を削減するという世界全体の目標を設定するために取り組む」との表現にとどまった。「50年に排出半減」などの数値目標は盛り込めず、京都議定書に続く次期温暖化対策枠組み交渉に影を落とした。

 今回のサミットは核問題に関し、オバマ米大統領が掲げる「核兵器のない世界」の実現に向けた努力を約束。北朝鮮については再核実験やミサイル発射を「最も強い表現」で非難した。ベルルスコーニ首相は10日の記者会見でイランの核開発について、制裁を科すことなく核放棄に向かわせることが重要と述べた。

 G8と新興5カ国による拡大会合が初めて共同宣言をまとめ、世界経済問題で内需拡大による回復、世界貿易機関(WTO)新多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)の10年中の妥結へ各国が協力することで合意した。

 一方、中国の胡錦濤国家主席が新疆ウイグル自治区の暴動で会合に参加することなく帰国。中国が鍵を握る国際経済や北朝鮮、地球温暖化などの主要課題討議に水を差す結果となった。(共同)

 [2009年7月10日22時59分]


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