福井日銀総裁「ショック吸収力ゼロ」
「ショック吸収力がほとんどゼロに近い状態だった」。日銀の福井俊彦総裁は7日、任期中最後となった金融政策決定会合後の記者会見で、5年前の就任時の経済情勢をこう振り返った。
当時は金融機関の不良債権問題が日本経済の重しになっていた。福井総裁は「いい方向の芽がイラク戦争勃発(ぼっぱつ)という大混乱のなかで踏みにじられる危険が強く感じられる状況だった」と回顧。5年を経た現在も米サブプライム住宅ローン問題などで「やはり世界的に下振れ懸念が強まっているが、日本経済は当時ほどショック吸収力が弱いという状況ではもうない」と分析した。
任期中に量的金融緩和やゼロ金利政策の解除といった政策転換を実現したが、「地道で冷静な判断と機動的な行動が今後とも金融政策のポイントになる」と、次の総裁にエールを送った。
強い批判を浴びた村上ファンドへの投資問題に関しては「いま追加的に何も申し上げることはない。1人の人間として注意深く行動してきたつもりだが、十分注意深くなかった点があったかもしれないことについては、かねがね反省している」と述べた。
[2008年3月7日21時18分]
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